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渡邊雄太はなぜNBAのオファーを蹴ろうとしたのか? “プライド”の裏にあった本音とは…今季ネッツで絶好調「人生何があるかわからない」 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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photograph byUSA TODAY Sports/Reuters/AFLO

posted2022/11/22 17:05

渡邊雄太はなぜNBAのオファーを蹴ろうとしたのか? “プライド”の裏にあった本音とは…今季ネッツで絶好調「人生何があるかわからない」<Number Web> photograph by USA TODAY Sports/Reuters/AFLO

「ネッツに来られて本当によかった」と充実した日々を過ごす渡邊雄太

 渡邊は以前から「現役を長く続けるつもりはない」とも語っていたが、どうやら、そんな引退観も、結婚したことで変わってきているようだ。

「最近思うのは自分1人だけの人生じゃないんだというか、自分1人がやりたいようにできるような状況じゃないんだっていうのは、すごく思い始めていて。まだ全然考えてないんですけど、これから先、もし子供ができたら、それこそもっと自分が支えなきゃいけない人が増えていきますし。そういうときに、仮に自分がバスケもう辞めたいと思っても、まだやっぱ続けなきゃいけない状況が出てくるかもしれないので。そのへんは、結婚して自分だけの……言ってみたら自己中心の生活はもうできないっていうふうには思います」

 バスケットボール以外に趣味がない渡邊にとって、暁子さんとの時間は、これまではできなかったような気分転換になっているという。

「調子が特に悪いときに考えすぎてしまう性格なんで、そういうときに、(暁子さんといっしょに)出かけて外食をするだけでもいいですし、買い物したり、ちょっとでも気の紛れることをやったりしたらパフォーマンスには絶対に(いい)影響があると思うので。

 今回、(ネッツに移籍して)ニューヨークに来たときも、環境がまた変わるってなったときに僕もすごい不安で。また新しいチームメイト、新しいコーチで、いろんな人との新しい出会いがある中で、また人間関係作りからしていかなきゃいけない、そういう不安がある中で、やっぱりそこに一緒にいてくれて、部屋に帰ったらいてくれるっていうのは、すごくありがたかったです」

「今は本当楽しくバスケできています」

「責任ある立場につきたくない」という渡邊が思い描いている引退後の日々は、全国各地をまわって子供たち向けのバスケットボール・キャンプを開催したり、アメリカでバスケットボールをしたい選手たちのサポートをする活動をすることだという。

「ビジネスというよりも、自分の趣味程度でやりたい。そのためには、やっぱり今のうちにお金稼いでおかないと、引退して自分のやりたいような生活はできないと思うので。そういう意味でも(現役選手としての)キャリアは自分が思ったより長くなっちゃうのかな」

「長くなっちゃう」と、あたかも現役を長く続けることが嫌なような表現になるのは、まだ2月頃の苦しさが鮮明な思い出として残っているからだ。しかし、今は毎日が充実して、練習も試合も楽しむことができている。

「今は本当楽しくバスケできています。もちろんシーズンが進んでいってどうなるかわかんないですけれど、今の精神状態が続けば、まだまだ僕のキャリアは長いと思います」

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