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「どうやったら速く走れる?」筑波大院卒、フォロワー数50万人超の“陸上インフルエンサー”三津家貴也27歳に聞いたコツ「ポイントはお尻です」 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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photograph byYuki Suenaga

posted2022/10/22 11:02

「どうやったら速く走れる?」筑波大院卒、フォロワー数50万人超の“陸上インフルエンサー”三津家貴也27歳に聞いたコツ「ポイントはお尻です」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

筑波大の大学院でランニングの研究をしていた三津家貴也さん。現在はTikTok、YouTubeなどの動画投稿をメインに活躍を続ける

速く走るためのコツ

 自身で走るのが本業だが、コーチとしての要請も多く、小中学校にも出向き、イベントなどで指導もしている。そこでは、なかなか学校などでは教えてくれない、速く走るためのポイントを教えている。

「長距離であれば、よく最初、飛ばして後半にスピードが落ちてしまう人がいるじゃないですか。あれは体がきついし、エネルギー的にもすごいロスなんです。だから、まずは同じペースで走ること。そして、きれいなフォームで走ることですね。お尻の筋肉を使うとラクに走れるので、お尻の筋肉をどうやったら使えるかも教えています。あとは、笑顔です。笑顔で走ることでポジティブな気持ちになるし、脱力できます。これらのことを自分が現場で体現して見せています。1秒を刻むために走ることが嫌いになったら意味ない。いろんなことを学んで楽しく走れれば、また明日も練習しようかなと思いますからね」

先生、あれ、あざといよ

 論文に裏付けられた速くなるためのトレーニング論は非常に好評で、とりわけ「お尻」の使い方は新鮮らしく、どこにいっても真剣に耳を傾けてもらえるという。

 三津家さんが教えているのは小中学生や市民ランナーだけではない。埼玉医科大学附属の看護専門学校で週1回90分の授業を持ち、講師として教壇に立っている。

「昨シーズンまでは体育の授業を教えていたんですけど、今年からはレクリエーション論という授業をやっています。いかに人を楽しませるかという授業で、自分がインフルエンサーとして、またタレント活動をする上で、すごく活きているので、自分のためにもなっています。生徒は、みんな19歳とか20歳なので、僕の活動や動画をリアルに見てくれています。『先生、あれ、あざといよ』とか素直に反応してくれるし、応援してくれるので、すごくありがたいです」

舞台「風が強く吹いている」にも出演予定

 来年には「風が強く吹いている」の舞台への出演が決まっており、活動の場所はますます広がっていきそうだ。今、あえて活動域を広げてコアなファンを増やしているのは今後、さらにメディアに露出していくための準備期間として考えているからだ。今後、仮にメディアに多く露出し、知名度が上がった先に三津家さんは、何をしたいと考えているのだろうか。

【次ページ】 リアルな大きな大会の開催は今の僕のレベルだと難しい

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三津家貴也
筑波大学

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