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「日本のE組が最も困難」「スペインとドイツが圧倒的。“死の組”では…」南米各国メディアはW杯抽選をどう報じた?〈ブラジルはもう決勝カード予想〉 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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posted2022/04/06 11:01

「日本のE組が最も困難」「スペインとドイツが圧倒的。“死の組”では…」南米各国メディアはW杯抽選をどう報じた?〈ブラジルはもう決勝カード予想〉<Number Web> photograph by Getty Images

ドイツ、スペイン、日本が戦うグループE。対戦を避けられた南米列強国はどう捉えた?

「オレ」は、「万事順当なら、準決勝で宿敵ブラジルと、決勝でイングランドと対戦する」と極めて強気な予想。そんな自分たちのことは棚に上げて「ブラジルのチッチ監督は、組み合わせ抽選会に出席した後、決勝の舞台であるルサイル・アイコニック・スタジアムを訪問した」というニュースを取り上げ、「もう決勝のことを考えているのか」と皮肉っている。

ウルグアイは12年前の仇敵ガーナと再戦

 FIFAランキング13位でポット2のウルグアイは、ポルトガル、ガーナ、韓国と同組(H組)となった。

 最大の敵はFWクリスティアーノ・ロナウド率いるポルトガルだが、大きな話題を集めているのが2010年大会の準々決勝で対戦したガーナとの12年ぶりの邂逅だ。

 1-1の同点で迎えた延長が終わる直前、傑出したストライカーだが名うての問題児であるルイス・スアレスがガーナのFWドミニク・アディアーのシュートを両手で弾き返し、一発退場。しかし、ガーナはFWアサモア・ギャンがPKを失敗。試合はPK戦にもつれ込み、九死に一生を得たウルグアイが劇的な勝利を手にした。

 対戦相手の選手に噛み付くなど、数々の問題行動で知られるスアレスの“悪童伝説”を語るうえで欠かせない試合だ。

 昨年12月に就任したばかりのディエゴ・アロンソ監督は、「対戦相手をリスペクトするが、自信を持ってプレーしたい」と至極真っ当な決意を表明している。

 日刊紙「エル・パイス」は、「我々は優勝候補とは言えないかもしれないが、上位進出の望みがないわけではない」として、「グループを2位で勝ち上がると、ラウンド16でG組を首位で抜けたブラジルと対戦する可能性が高い。そのような事態を避けるため、是が非でもグループを首位で勝ち上がりたい」と叱咤激励している。

E組については「死の組とは呼べまい」と辛辣

 ウルグアイは、1950年のW杯の最終戦で地元ブラジルが引き分けでも初優勝という圧倒的に不利な状況で、しかも先制を許しながら2点を奪って逆転した「マラカナンの悲劇」の一方の主役。伝統的に、ブラジルはウルグアイに苦手意識を抱いている。

 しかし、2022年W杯の南米予選でウルグアイはホームで0-2、アウェーでは1-4とブラジルに完敗。今のブラジルと対戦したら、とても勝てる気がしないようだ。

【次ページ】 「GSを勝ち抜けるか」、「首位抜けができるか」の意識差

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