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「箱根駅伝4連覇を目指す」「先輩だろうと、負けるのは嫌」区間新・ごぼう抜きの新星や大エースは何を考え、大舞台を駆けたのか 

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posted2022/01/05 11:03

「箱根駅伝4連覇を目指す」「先輩だろうと、負けるのは嫌」区間新・ごぼう抜きの新星や大エースは何を考え、大舞台を駆けたのか<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

第98回箱根駅伝も数々のドラマがあった

 そんな即戦力ルーキーに國學院大は高2の頃から声をかけていたそうだが、平林にとって“未来の先輩たち”が出雲や箱根で奮闘する姿を見たのが「國學院を選んだきっかけ」になったのだという。シード権を保持すると、スカウティングにも好影響が出る――その典型例だが、前田康弘監督も大会前、このように話していた。

「魅力あるチーム作りをした結果、スカウティングに好循環が生まれた。それで入ってきたのが今年(※2021年度)の1年生なんですよ」

1区で区間新・吉居が考える「エース」の役割

<名言3>
チームのために良い流れを作れるのがエースなのかなと思います。
(吉居大和/Number1042号 2021年12月16日発売)

◇解説◇
 1区と言えば集団走が続き、六郷橋の下りからスプリント勝負――というイメージが強いが、2022年の箱根は様相が違った。先頭を引っ張っていた中大の吉居大和が一気に飛び出したからだ。

 2020年に5000mでU20日本記録を樹立した実力は本物だった。1時間0分40秒で駆け抜け、箱根最古の区間新だった1区の記録を更新。前回大会で3区15位に終わったリベンジも果たした。チームも吉居の作った勢いそのままに総合6位でテープを切り、10年ぶりとなるシード権を獲得した。まさにエースらしい走りだったと言える。

 吉居は最優秀選手賞にあたる「金栗四三杯」を青学大の中村唯翔とともに受賞した。今夏の世界陸上出場を見据えているという俊英の今後から目が離せない。

田澤が大迫傑との対談で話していたこと

<名言4>
全然いきますよ! まだ自分、抑えているので。
(田澤廉/NumberWeb 2021年12月16日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/851493

◇解説◇
 東京五輪3000m障害で7位入賞の三浦龍司、前回大会で驚愕の区間新記録を出した東京国際大・ヴィンセント……花の2区は2022年も注目度の高いランナーがそろった。その中でメーンキャストとしてキッチリと結果を残したのは、学生最強ランナー田澤廉だった。

【次ページ】 「大八木監督に言われたタイムは最低基準」

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