「フェリス卒の元銀行員」雪妃真矢と女子デスマッチファイター・世羅りさ　“復活タッグ”がアイスリボンで目指す歴代最強《特別グラビア》

　久しぶりに着たコスチュームがきつかった。それが再始動の“実感”だった。

　今年8月、世羅りさと雪妃真矢の「アジュールレボリューション（アジュレボ）」は横浜武道館大会で藤本つかさ＆松本浩代組が持つアイスリボンのタッグ王座に挑戦し、世羅が藤本をフォールして第53代チャンピオンチームとなった。これが4度目の戴冠であり、1年半ぶりのタッグ再結成でもあった。

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　7月の後楽園ホール大会では、それぞれが別のパートナーと組んで3WAYのタイトル戦に挑み、勝利を得られず。そこで世羅が「ユキちゃん、もう1回組んでもらえませんか？」と持ちかけた。試合中、対戦相手でもある雪妃と連携攻撃を「思いがけず」繰り出した場面があり、それが「しっくりきてしまった」のだという。シングル王者の藤本とフリーの大物である松本のタッグに勝つには、アジュレボ復活しかないという思いもあった。雪妃も「この人たち（王者組）が腹立つんで」と快諾。過去3度戴冠、計9回防衛の名チーム復活が決まった。

1年半ぶりタッグコスチューム「カビが生えてないだろうか」

　ただ不安だったのがアジュレボ専用のコスチュームだ。カビが生えてないだろうか、そもそも着られるのか。着てみたら案の定きつかった。

「前に組んでた時より体重が増えてたんで、やっぱりなぁと（笑）。でも、それは心身ともに成長したってことですから。コスチュームを着てみて“お互い強くなったんだなぁ”と思いましたね」（世羅）

「私はすぐに痩せてしまうタイプで、ずっと貫禄がほしかった。再結成してから、アジュレボは強い、存在感が大きいとよく言われるんです。それは物理的なデカさも込みじゃないかなと（笑）。嬉しいですね。プロレスラーにとって、動ける範囲のデカさは絶対的な正義なので」（雪妃）

　もう一つの不安は、チームワークそのもの。なにしろ1年半ぶりに組んでいきなりの王座挑戦だった。

「絶対どこかで（連携の動きを）間違えると思ってました」（世羅）

「でも試合が始まってみたら“あれ？ 大丈夫じゃん”という感じでしたね」（雪妃）

　体が覚えていた、ということはもちろんある。ただそれだけでもなかった。それぞれのレスラーとしての能力が上がっていたから、お互いが求めるものをすぐに察知することができたのだ。再始動にあたって、以前の映像を見直すことはしなかったと雪妃。「やっぱり、前の自分たちとは違いますから」。世羅が続ける。

「体が大きくなってますし、動きが違うんですよ。スピードも“間”も違う。だから昔のイメージでやっちゃダメだなと」

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