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〈引退〉新体操・皆川夏穂、15歳で本場ロシア留学→苦闘の8年間を次世代へ「3、4歳の頃から試合に向かって練習を」

posted2021/11/07 11:00

 
〈引退〉新体操・皆川夏穂、15歳で本場ロシア留学→苦闘の8年間を次世代へ「3、4歳の頃から試合に向かって練習を」<Number Web> photograph by AFLO

エレガントな演技で観衆を魅了した新体操・皆川夏穂の“ラストダンス”

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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 エレガンスを極めた24歳の“妖精”が笑顔で現役を退いた。

 10月下旬に福岡県北九州市で開催された世界新体操選手権。2016年リオデジャネイロ五輪代表の皆川夏穂(イオン)の演技は観衆の心を確かに震わせた。開幕2日前、「今大会を最後にする」と表明。10月28日の個人種目別予選のリボンでは、名曲「マイ・ウェイ」に乗り、ダイナミックかつエレガントな演技で観衆の目をくぎ付けにした。 

 演技前半にパンシェバランスと呼ばれる技で軸足がふらつく場面があったが、そこから先はしっかり立て直し、後半は高難度技を次々と成功した。新体操人生のすべてを見せ尽くすような情熱あふれる演技に、観客から大きな拍手が降り注いだ。結果は予選15位。上位8人による決勝には進めなかったが、心の琴線を震わせるパフォーマンスに、誰もが酔いしれた。

 試合後のオンライン会見。皆川は「泣かないようにしなくっちゃ」と笑顔を浮かべながら席に着き、こう言った。

「『マイ・ウェイ』は有名な曲なので、知っている皆さんも多いと思う。(その曲を使う)リボンの演技を日本での世界選手権でさせてもらって、うれしかった。一カ所、バランスを崩したところがあったので少し悔しい気持ちは残るが、自分の持ち味である美しさや優雅さを最後まで見せることができました」

15歳で“新体操王国”ロシアへ

 千葉市出身。4歳の時にイオン新体操スクールに入り、遊びのような楽しい毎日を送った。手具操作が巧みで柔軟性も抜群。中学時代には全日本ジュニア選手権で2連覇した。

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