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“アジア人差別疑惑”後に古巣復帰したグリーズマンを撮りに行ったら…「アディショナルタイム10分」の信じられない結末〈激写〉 

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中島大介

中島大介Daisuke Nakashima

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photograph byDaisuke Nakashima

posted2021/09/18 11:03

“アジア人差別疑惑”後に古巣復帰したグリーズマンを撮りに行ったら…「アディショナルタイム10分」の信じられない結末〈激写〉<Number Web> photograph by Daisuke Nakashima

シーズン前の騒動によって評価を落とす形となったグリーズマン。古巣復帰で信用を取り戻せるか

 グリーズマンに代わって途中出場したフェリックスは、中盤でボールに絡みに行きました。

 一方、エスパニョールで際立っていたのが10番ダルデル。正確な技術でアトレティコのプレスを掻い潜ってボールを散らしていました。

 79分、この日何度もチャンスに絡んできたカラスコがペナルティーエリア内の狭い中、3人のDFに囲まれながらも粘って、角度のないところからゴール。最後までカラスコの前への推進力は止まりませんでした。

「じゅ、10分……」長すぎアディショナルタイムでの決勝点

 アディショナルタイム10分の表示に場内から、「じゅ、10分」といった感じのどよめきが。また、エスパニョールベンチにもあり得ないという雰囲気が。

 そして「99分」、後半から3枚同時交代で出場のフランス代表ルマーがハーフライン付近より一気に加速し、カラスコとのワンツーからエスパニョールDFの裏をつき右足一閃。この試合の決着をつけました。

 顔を歪めるエスパニョールメンバー、崩れ落ちる選手もいました。

 異例のロスタイム10分。その9分目の決勝ゴール。良いポジションで撮影できていました。それとは対照的に、エスパニョールサポーターはブーイングする力も抜けてしまっていました。

 死闘を戦い抜いた両チーム。アトレティコのロディは真っ先に落ち込むエスパニョール選手のもとに。昨シーズン、アトレティコが優勝を決めた試合はホームのバジャドリーの降格が決まった試合でもありましたが、その際も真っ先に相手へと寄り添っていた姿が印象的でした。

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