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鈴木優磨の駆け込み移籍は破談になったが…クラブ・ブルージュの「優等生」ぶりが豹変したワケ〈金満PSGのCL初戦相手〉 

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杉山孝

杉山孝Takashi Sugiyama

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photograph byGetty Images

posted2021/09/15 17:01

鈴木優磨の駆け込み移籍は破談になったが…クラブ・ブルージュの「優等生」ぶりが豹変したワケ〈金満PSGのCL初戦相手〉<Number Web> photograph by Getty Images

シント・トロイデン残留となった鈴木優磨。彼の移籍をもくろんだベルギーの名門クラブ・ブルージュとはどんなクラブなのか?

 今回の名鑑から、選手ごとの推定市場価値が新たな項目として加えられた。面白いのは、ブルージュが閉場間際に獲得した2選手の数値だ。フェトゥ・マウアサは市場価格1200万ユーロと言われているが、移籍金400万ユーロで手に入れた。

 昨夏にはマンチェスター・ユナイテッドも興味を示したレフトバックを、最後まで粘ってバーゲン価格で手に入れたのだ。もうひとり、16歳のヌサの市場価値は40万ユーロとされている。そこに300万ユーロを投じたということは、それだけのポテンシャルがあると確信しているということだろう。

もし買い物上手なクラブに鈴木が加入していたら

 国内リーグで連覇を果たしたフィリップ・クレモン監督は今季、よりCLに注力しているという。その指揮官とクラブの野心が響き合い、移籍市場終盤の活発な動きになったのだろう。目利きであることが証明されている買い物上手のクラブに鈴木が加入していたら、お互いにどんな化学変化を起こしていただろうか。

 移籍市場は、運命が交錯する場である。鈴木獲得の可能性が報じられる際、「スズキは監督の構想外になるバス・ドストの後釜になる可能性がある」と伝えられていた。ドストは今、先発ではないものの、ベンチに入り続けている。おそらくCLでも……。

 ビッグクラブの快進撃を目にするのもいいが、チームが成長・変化していく様子を見るのも楽しいものだ。鈴木とクラブ・ブルージュは、それぞれどんな未来を切り拓いていくのか、興味は尽きない。

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