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侍ジャパン“投打で振り払うべき不安”とは? 慣れたハマスタで絶好調オースティン、猛打爆発で4強韓国がライバルに《記録でメダル争い展望》 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byMasaki Fujioka/JMPA

posted2021/08/02 17:05

侍ジャパン“投打で振り払うべき不安”とは? 慣れたハマスタで絶好調オースティン、猛打爆発で4強韓国がライバルに《記録でメダル争い展望》<Number Web> photograph by Masaki Fujioka/JMPA

オープニングラウンドは連勝で首位通過した侍ジャパン。強敵アメリカを倒してさらに勢いに乗れるか

アメリカ戦、先発・田中将大のキーポイントは……

 8月2日のノックアウトラウンド初戦はアメリカとの対戦となる。先発は田中将大。7月25日の壮行試合では円熟した投球を見せたが、アメリカ打線には田中将大と対戦した経験のある選手もいる。「手の内を知った相手」に対して、どんな投球ができるか? ツーシームの制球が勝負の分水嶺となるとみられる。

 アメリカは、22歳のレイズ傘下のシェーン・バズが先発。今大会の投手ではトップクラスの100マイル近い速球を持ち、今年になってAAAに昇格した。飛び切りの有望株だが、初登板であり、侍ジャパンはじっくり見ていくべきだろう。

 アメリカの中軸、タイラー・オースティンはハマスタが本拠地だ。伸び伸びとプレーするのではないか。前述のカサスやバッバ・スターリングなども打撃好調である。実質的に、この試合が「決勝戦の前哨戦」になる可能性もある。

 なお8月1日のノックアウトラウンド第1戦では、メキシコがイスラエルに敗れ敗退。第2戦では9回まで1-3と負けていた韓国が劇的な逆転サヨナラでドミニカ共和国を下した。元阪神のオ・スンファンは9回無死三塁から3人を打ち取り失点しなかった。

 この勢いを駆って2日のノックアウトラウンド第2戦では、イスラエルに7回11-1で初のコールド勝ちで準決勝進出を決めた。打線を引っ張る元メジャーリーガー、キム・ヒョンスが息を吹き返したのが実に不気味だ。これまでやや貧打だったが、日本にとって最大のライバルになりそうだ。

 

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