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世界最高峰NHLへ…“173cm”小柄な17歳・安藤優作にドラフト指名の可能性 実力で掴んだ王道ルート、中2でカナダへ「ホームシックは一度もない」

posted2021/07/21 11:00

 
世界最高峰NHLへ…“173cm”小柄な17歳・安藤優作にドラフト指名の可能性 実力で掴んだ王道ルート、中2でカナダへ「ホームシックは一度もない」<Number Web>

173cmと小柄ながら米ジュニアカテゴリー最高峰のUSHLでプレーする安藤優作

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高木遊

高木遊Yu Takagi

PROFILE

 氷上で激しく体をぶつけ合いながら、厚さは1インチ(2.54cm)、直径は3インチ(7.62cm)のパックをスティックで自在に操る“氷上の格闘技”アイスホッケー。

 その世界最高峰に位置する北米プロリーグNHL(National Hockey League)には欧米のトッププレーヤーが集い、日々熾烈な戦いを繰り広げている。その場に踏み入れることができる人間は限られており、プレーしたことのある日本人選手はゴールキーパーの福藤豊(現H.C.栃木日光アイスバックス)のみ。

 そんな日本人にとっての高い壁を越えてくれそうな存在として注目を集めるのが、現在アメリカのUSHL(United States Hockey League)でプレーする安藤優作だ。

 日本人選手の中でも小柄な部類に入る173cm。9月で18歳となる安藤は、日本人選手としては史上3人目の快挙となるNHLでのドラフト指名が期待されている。

《MEMO》過去には1992年に三浦浩幸(元SEIBUプリンスラビッツ)がモントリオール・カナディアンズに全体260位、福藤が2004年にロサンゼルス・キングスから全体238位で指名された。安藤が指名された場合、FWとしては日本人初となる。

現地で見たNHLの激しさ

 2003年9月3日に、日本屈指のアイスホッケーどころである北海道苫小牧市に生まれた安藤は兄・永吉(法政大)の影響で3歳から競技を始めた。

 NHLを志したのは小学6年生の時。選抜チームの一員としてカナダで行われたトーナメントに参加し、さらにNHLのカナディアンズとキングスの試合をアリーナで観戦した。

「YouTubeではたくさん観ていたけど、生観戦で激しいプレーを観て、夢が決まりました」

 中学1年の時はカナダに6週間の短期留学。その才能を評価され、現地のチームから声がかかった。

「本場でプレーしたい。高校から行っていては遅い」

 抑えきれない衝動を両親に切り出すと「夢のためなら」と快く送り出してくれた。

【次ページ】 米ジュニア最高峰USHLで活躍

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