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アスリート世界1位の“年収197億円”でも“絶体絶命”「最強の問題児」マクレガーが挑む因縁の相手・ポワリエとの“決着戦”の行方は?

posted2021/07/10 11:04

 
アスリート世界1位の“年収197億円”でも“絶体絶命”「最強の問題児」マクレガーが挑む因縁の相手・ポワリエとの“決着戦”の行方は?<Number Web> photograph by Getty Images

3度目の対戦となるジャスティン・ポワリエ(左)とコナー・マクレガー(右)

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堀江ガンツ

堀江ガンツGantz Horie

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 MMA(総合格闘技)史上最大のスターにして最強の問題児、元UFC2階級王者コナー・マクレガーが日本時間の7月11日、アメリカ・ネバダ州ラスベガスのT-モバイルアリーナで開催される「UFC264」メインイベントで、因縁のダスティン・ポワリエと“決着戦”を行う。

 月に一度のペースで、ナンバーシリーズと呼ばれるPPV(有料課金システム)放送ありのビッグマッチを開催しているUFCだが、その中でも毎年アメリカ独立記念日前後の週末に行われる7月の大会は、年間最大のイベントとして知られている。

長者番付でメッシ、ロナウドを超え全アスリートのトップに

 その大会メインイベントに、タイトルマッチではなくノンタイトル戦が組まれるのは異例のこと。現に昨年7月にアラブ首長国連邦アブダビのファイトアイランドで行われたビッグイベント「UFC251」では、3大タイトルマッチがラインナップされていた。ベルトを巻いていなくても、マクレガーのバリューがいかに高いかがわかるだろう。

 マクレガーの昨年5月1日から1年間の推定年収は約197億円(約1億8000万ドル)。アメリカの経済誌「フォーブス」が今年5月に発表した「2021年度アスリート世界長者番付」では、2位のリオネル・メッシ(約143億円)、3位のクリスティアーノ・ロナウド(約132億円)というサッカー界のスーパースターを引き離し、全アスリートのトップに立った。

 これは純粋なファイトマネーの収入だけでなく、自身が手掛けるアイリッシュウイスキーブランド『Proper No.12』製造会社の過半数の株式を売却したことによる収益によるものでもあるが、マクレガーという存在の大きさを表す一つの要素であることは間違いない。“ザ・ノートリアス”の異名を持つ悪名高き男の存在価値は、すでに格闘技の枠を大きく超えているのだ。

メイウェザーとの“世紀の一戦”で評価を上げた

 彼のここまでの歩みをあらためて振り返っておこう。アイルランド出身のコナー・マクレガーは、2008年に19歳でプロMMAファイターとしてデビュー。CWFCフェザー級&ライト級王座を獲得するなどヨーロッパで実績を残したあと、2013年から世界最高峰の舞台であるUFCに参戦。

 2015年12月、当時“フェザー級絶対王者”と呼ばれていたブラジルのジョゼ・アルドをわずか13秒、左フック1発でKO。UFC世界フェザー級王座を奪取したあと、2016年にはエディ・アルバレスを2ラウンドTKOで下し、UFC世界ライト級王座も獲得。UFC史上初の2階級同時戴冠の快挙を成し遂げた。

【次ページ】 UFC本格復帰に立ちはだかったのが、ポワリエだった

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