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阪神・藤浪晋太郎の “数字的な欠点3つ”を吹き飛ばすポテンシャル… 復活要因は9回打ち切り?【週刊セパ記録】

posted2021/04/20 06:00

 
阪神・藤浪晋太郎の “数字的な欠点3つ”を吹き飛ばすポテンシャル… 復活要因は9回打ち切り?【週刊セパ記録】<Number Web> photograph by JIJI PRESS

開幕投手を任された藤浪晋太郎(左)は、今季ここまで防御率1点台をマークしている

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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 阪神の快進撃が続いている。19試合終了時点で15勝4敗は、2008年以来の好成績だ。打では新鋭・佐藤輝明の加入が大きいが、投ではローテが安定したことが大きい。

<阪神の先発投手陣>※球=四球
藤浪晋太郎 4登2勝0敗23.2回21振15球 率1.90
西勇輝 3登2勝1敗22回14振4球 率1.23
秋山拓巳 3登2勝1敗20回18振5球 率1.80
ガンケル 4登4勝0敗24.2回20振5球 率1.09
青柳晃洋 3登2勝0敗20回14振7球 率1.35
伊藤将司 2登1勝0敗12回8振4球 率2.25

 6人の先発が全員勝利を挙げて、防御率は2点台以下。先発陣だけで13勝2敗、ここまで先発が安定していれば指揮官は楽だろう。今週の"ぴかイチ"である藤浪の詳しい数字については、後ほど触れることにする。

大阪桐蔭出身の浅村と森が好調

<4月13日から4月18日の両リーグ、投打の好成績選手>
〇パ・リーグ
打撃 ※RCは打撃の総合指標
杉本裕太郎(オ) 19打9安2本4点 率.474 RC6.47
浅村栄斗(楽) 21打9安1点 率.429 RC5.69
森友哉(西) 18打7安1本2点1盗 率.389 RC5.47
グラシアル(ソ) 20打7安2本3点 率.350 RC5.21
鈴木大地(楽) 21打8安2点1盗 率.381 RC5.18

 オリックスの大型外野手・杉本は確実性に欠けると言われてきたが今週は打てばヒットの活躍。浅村、森と元西武の同僚だった大阪桐蔭出身打者も好調をキープしている。

 ロッテは第4週負けなしの4勝2分けだったが、マーティン、そして前週取り上げた安田尚憲がともにリーグトップの6打点を挙げている。

 日本ハムの近藤健介は4安打だったが6四球を選び、出塁率は.500。目立たないが貢献度は高い。

オリックス山岡が好投しながら未勝利

投手 ※PRはリーグ防御率による総合指標
山岡泰輔(オ)1登7回 率0.00 PR2.19
和田毅(ソ)1登1勝6.2回 率0.00 PR2.08
高橋礼(ソ)1登1勝6回 率0.00 PR1.87
小島和哉(ロ)1登6回 率0.00 PR1.87
今井達也(西)1登1勝6回 率0.00 PR1.87

 オリックスの山岡は先週6回零封、今週は7回零封ながらともに勝ち星つかず。今季まだ未勝利だ。ソフトバンク勢では、2月21日に40歳になった和田毅は6.2回を零封。救援から先発に転向した高橋礼は4試合目の登板で初めて零封と結果を出した。

 救援投手ではロッテの唐川侑己とハーマン、西武の平良海馬が3ホールド。9回打ち切りとなって中継ぎ投手の活躍が目立っている。

【次ページ】 “ブライアントの三振ペース”を上回るのは…

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