「感触を確かめたルメちゃんが喜んでくれた」

　前走後は一旦ノーザンファーム天栄に放牧され、約1カ月前の3月初旬に帰厩。追い切りは1週前に続き直前にも西からC・ルメール騎手が駆けつけて騎乗した。国枝師は追い切り前、この主戦騎手に1つだけ注文をつけたと言う。

「『関西への輸送を考えてオーバーワークにならないようにしてください』とだけ伝えました」

国枝栄調教師

　デビュー以来、常にコンビを組み続けている鞍上は、実際に追い切りで騎乗した後、次のようにコメントした。

「阪神ジュベナイルフィリーズはソダシの後ろで運べたけど、直線に入ってすぐに少し離されてしまいました。その分、届かなかったのですが、今回は上手にギアチェンジが出来ている感じ。これならもっと良い反応をしてくれそうなので、楽しみです」

　この言葉を受けて、国枝師は「ルメちゃんは皐月賞で騎乗を予定していた馬（オーソクレース）が回避になってしまったので、桜花賞は是が非でも良い結果を出してくれるんじゃないかな？」と冗談半分に言った後、更に続けた。

「まぁ、何はともあれ感触を確かめたルメちゃんが喜んでくれたのが良かったです。2歳時と比べて一段と良くなっていると思うし、阪神も2度目になるので期待は大きいですよ」

　この2頭のどちらかが、アパパネ、アーモンドアイに続く厩舎3頭目の桜の女王になるのだろうか？　いや、願いはもっと大きく“厩舎3頭目の牝馬3冠馬”となるのだろうか？　ポストアーモンドアイの誕生を期待しよう。

昨年末引退したアーモンドアイ