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問題児デンベレがバルサ4年目にして覚醒? 「世界トップ3」になりえる両利きとスピードがついに覚醒か 

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横井伸幸

横井伸幸Nobuyuki Yokoi

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posted2021/03/15 11:02

問題児デンベレがバルサ4年目にして覚醒? 「世界トップ3」になりえる両利きとスピードがついに覚醒か<Number Web> photograph by Getty Images

バルサ4シーズン目を迎えているウスマン・デンベレ。今夏には移籍の可能性も囁かれた中、現在はFW起用もうまく作用し、本来の輝きを取り戻している

中央で“速さ”を生かせ!

 クーマン監督は、デンベレをサイドに張り付かせることで相手の守備バランスを崩し、ピッチの中央にメッシのための道を作り出してきた。一方で、昨年末に試した3-5-2をそのデンベレとメッシの2トップで有効化することにも成功している。

 CBのスピードを頼んでディフェンスラインを上げてくる相手に対しては、速さで負けず予測不可能なデンベレを中央に置くことに絶大な効果がある。

 また、さらなる“発見”はチャンピオンズリーグの一戦でも垣間見えた。PSGと対戦したラウンド16。ファーストレグを1-4で落とし、突破の可能性が限りなく絶たれた中で迎えたセカンドレグで、クーマン監督は3-4-2-1を採用したのである。

 1トップの位置に入ったデンベレは、スピードを生かして相手最終ラインの背後を強襲。PSGを混乱に陥れ、前半から決定機を量産した。もちろん、決定力の課題はハッキリと残ったものの、衝撃的な敗戦から立ち直った90分に、バルセロニスタは一筋の希望を見たはずだ。

 先日の選挙でバルサの新たな会長に選出されたジョアン・ラポルタは、2022年6月末で切れるデンベレとの契約を延長することを優先事項の1つとしている。

 ラポルタの下でトップチームの強化を担当すると見られているジョルディ・クライフは昨年秋、「2年以内に世界のトップ3に入る選手になるかもしれない」とデンベレを評している。

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