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藤井聡太、高木守道、大坂なおみ…勝手に選定「スポーツ紙見出し大賞2020」は、まさかの“バイデン勝ち”? 

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プチ鹿島

プチ鹿島Petit Kashima

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photograph byHideki Sugiyama/JIJI PRESS

posted2020/12/29 11:02

藤井聡太、高木守道、大坂なおみ…勝手に選定「スポーツ紙見出し大賞2020」は、まさかの“バイデン勝ち”?<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama/JIJI PRESS

今年のスポーツ紙で見出しに登場した高木守道、藤井聡太、大坂なおみ(左から)

久しぶりに会えた観客に「サヨナラ」3連発

 デイリーといえばやはり阪神ですが、今年の注目は「バースの再来」といわれた新外国人選手のボーア。開幕からスランプが続いたが遂に開幕19打席目で初ヒット。

『ボーア笑った』(6月25日)

 最高だ。ボーアはそのあと打撃好調の時期もあったが今年限りで退団。ボーアをめぐる喜怒哀楽の見出しは好きだったなぁ。

 6月19日の開幕から無観客試合が続いたプロ野球だが、7月10日から制限付きで観客を入れて開催。すると、

『観客解禁即!!超劇的プロ野球 サヨナラ弾サヨナラ弾サヨナラ弾』(サンケイスポーツ7月11日)

 この日おこなわれた5試合のうち3試合でサヨナラ本塁打が飛び出した。久しぶりに会えた観客に「サヨナラ」3連発。印象深い見出しでした。

 この約1週間後。将棋界に新たな歴史が。

社会面大賞は、2年ぶり2度目の「藤井聡太」

『藤井時代!!棋聖』(スポニチ7月17日)

 藤井聡太七段が史上最年少でタイトルを獲得。スポニチは『タモリ祝福 藤井棋聖 金字塔』と裏一面にタモリさんの特別寄稿を掲載した。というのも藤井棋聖が芸能人で唯一ファンなのがタモリさんだという。2年前の正月にはスポニチの企画で対談をしていた。今回タモリさんはどんな祝福をしたか。

《藤井くん、藤井さん、藤井四段からあっという間に藤井七段と、呼ばれ方もどんどん変わっていって、高校生で「藤井棋聖」。凄い!の一言です。今度お会いした時には、将棋の「玉」が玉子焼きで「歩」がカッパ巻きの“寿司将棋”をやりましょうなんて話になったけど、とてもおそれ多くてできませんよ(笑い)。》

 スポーツ紙にとって藤井聡太は重要人物の1人だ。スポーツ報知はその年の社会面の「登場回数」「記事の大きさ」をもとに「社会面大賞」を毎年発表しているが、今年は藤井聡太だった(12月21日紙面で発表)。2年ぶり2度目の受賞だという。

 ちなみに今年の2位は「小池百合子」、3位は「安倍晋三」だったから、紙面でも藤井聡太のスターぶりがわかる。

【次ページ】 照ノ富士が5年ぶりに2度目の優勝

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