一番飽和状態なのはイングランドの右SB

　今最も“ビッグネーム飽和状態”にあるのはイングランド代表の右サイドバックだろう。直近の代表ウィークではカイル・ウォーカー（マンチェスター・C）、キーラン・トリッピアー（アトレティコ・マドリー）、リース・ジェイムズ（チェルシー）が招集された。

　だがファーストチョイスは負傷で招集外となったトレント・アレクサンダー・アーノルド（リバプール）だ。マンチェスター・Uで不動の存在になったアーロン・ワン・ビサカですらメンバー入りできない。

　ガレス・サウスゲート監督にとってはうれしい悲鳴だろうが、持て余してしまうほどのビッグタレントをできるだけ同時起用したいはずだ。今は3バックシステムを導入しウォーカーを右の一角に、右ウイングバックにもう1人を置くことで、「右サイドバックの2人起用」を実現している。

　ただサイドバックというポジションは基本的に左右1枠ずつであるため、ビッグクラブでプレーする選手がベンチ、あるいは招集外になることもあるのだ。

列強と違って人材が限られるスコットランド

　スペイン、フランス、イングランド――。

　これらの国はいずれもW杯優勝経験を持つ強豪国。「ワールドクラスの選手が同じポジションで被っている」というよりは、単に全体の選手層が厚いというだけに過ぎないのかもしれない。

　ただスコットランドは状況が異なる。ビッグクラブでレギュラーとしてプレーする数少ない選手が、ひとつのポジションを巡って争わなければならない、と見られていた。

　ただ、スティーブ・クラーク監督には解決策があるようだ。

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