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現役最強馬アーモンドアイ VS 無敗三冠馬2頭 超豪華、夢のジャパンCに匹敵する2つの“神”レースとは?
 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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photograph byKeiji Ishikawa(L),Kyodo News(R)

posted2020/11/13 17:02

現役最強馬アーモンドアイ VS 無敗三冠馬2頭 超豪華、夢のジャパンCに匹敵する2つの“神”レースとは?<Number Web> photograph by Keiji Ishikawa(L),Kyodo News(R)

18年のジャパンCでのアーモンドアイ(左)と10月に無敗三冠を達成したコントレイル。ここに無敗三冠牝馬デアリングタクトを加えた夢対決が実現する

アーモンドよりコントレイルが有利?

 過去3年連続で3歳が馬券圏内に来ているのは、古馬に対して2kgのアローワンスがあることが大きいと思われる。

 その伝で言うと、アーモンドアイよりも、デアリングタクトとコントレイルに有利なのか。デアリングタクトが勝てば14年エピファネイアとの、コントレイルが勝てば06年ディープインパクトとの父仔制覇となる。

スタートが怖いようなレースはいつ以来か…

 しかし、アーモンドアイの強さが普通ではないことは言わずもがなだ。本稿の担当編集者に「これまで見た中で最も印象に残っている“神回”と今回のジャパンカップとの比較なども面白いのでは」と提案されたのだが、“神回”としてまず思い浮かぶのは、3歳だったアーモンドアイが世界レコードで制した18年のレースだ。すっと先行して直線に向き、2着のキセキをアオるようにして抜け出し、軽く走ったまま2分20秒6というとてつもない時計を叩き出した。外国馬は2頭しか出ていなかったが、日本馬の強さを世界に知らしめて衝撃を与えたという意味では、ジャパンカップの名にふさわしい一戦だった。

 あのときの斤量は53kgで、今回は55kgを背負うわけだが、前走の天皇賞・秋を見ても、力落ちがないどころか、さらに強くなっている。

 この馬にとって、東京が最も走りやすい舞台であることは間違いない。が、それはデアリングタクトとコントレイルにとっても言えることだ。考えれば考えるほど、心拍数が上がってくる。

 今年の第40回ジャパンカップは、ゲートが開く前の緊張感を含め、もう名勝負が始まっていると言っていい。スタートするのが怖いようにも感じるレースはいつ以来だろう。いつまでもこのワクワクドキドキを味わっていたい気もするが、11月29日は必ずやって来る。心して待ちたい。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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