坂本勇人、3085安打・張本勲超えへ“必要3条件”は満たすが…最大の“不安要素”とは

　11月8日のヤクルト戦の1回、坂本勇人はヤクルト先発スアレスから左翼線に二塁打を放ち、史上53人目の2000本安打を記録した。勢いに乗って2打席目は本塁打、3打席目も安打を打った。とはいえ、昨年オフの時点で、坂本勇人の2000本安打がここまでもたつくとは思いもしなかった。

　坂本は昨年まで1884安打。あと116本で大台だったが、今年の7月29日までに達成できれば榎本喜八の持つ最年少の2000本安打記録、31歳229日を更新する可能性があったのだ。

　しかし、今季は新型コロナウイルス禍で、開幕が3カ月も遅れた。その時点で、最年少記録は絶望的になったのだが、それに加えて坂本自身も調子が上がらなかったのだ。

＜2020年の月間成績＞※11月は8日終了時点
6月 10試合38打11安1本6点　打率.289
7月 23試合78打18安4本7点　打率.231
8月 25試合95打25安5本15点　打率.263
9月 24試合86打29安6本18点　打率.337
10月 25試合93打29安1本14点　打率.311
11月 6試合18打数6安2本5点　打率.333

　9月以降に調子が上向きになってきたが、今季は一度も打率3割に達していない。昨年のMVPであり、4年前の首位打者でもある坂本としては物足りない成績だ。

　それでも31歳10カ月での2000本安打達成は史上2位の記録だ。まだ働き盛りだから、今後も安打数を積み上げることが期待できる。

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＜2000本安打の年少10人と、達成後に打った安打数＞
1榎本喜八（東京）1968年
31歳7カ月/314安打
2坂本勇人（巨人）2020年
31歳10カ月
3張本勲（東映）1972年
32歳2カ月 /1085安打
4土井正博（クラウン）1977年
33歳 6カ月 /452安打
5立浪和義（中日）2003年
33歳10カ月 /480安打
6王貞治（巨人）1974年
34歳2カ月 /786安打
7野村克也（南海）1970年
35歳3カ月/901安打
8長嶋茂雄（巨人）1971年
35歳3カ月/471安打
9山内一弘（阪神）1967年
35歳5カ月/271安打
10藤田平（阪神）1983年
35歳6カ月/64安打

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