「東京はリオ以上にいい思い出にしたい」

　東京オリンピックは「ここがゴールと決めないで、すべてを次につなげていく感じでやっていきたい」と見据える山口。イメージ通りのプレーが遂行できるよう、全体的なスピードアップやショットの精度を高めるため、今も日々のトレーニングに余念がない。

「リオの時以上に自分ができる最高のプレー、パフォーマンスを見せたいですし、とにかくなによりも自分が納得して終わりたい。リオ五輪では最後、負けて悔しかったんですが、自分なりに（当時の）精いっぱいのプレーが出せたと思っているので。東京はリオ以上にいい思い出にしたいですね……って小学生みたいですけど（笑）」

リオでの悔しさを糧に成長してきた山口。東京五輪ではどんなプレーをみせるか　©Itaru Chiba

　なにをもって“納得”とするのか。結果やプレー内容はもちろんだが、彼女の原点であり、信念でもある、“楽しむ”ことがそれを意味するのではないだろうか。むしろ、そうであってほしいと願う。

　楽しみながら強くなる。

　東京では自分らしく笑って終われるように。山口は今この瞬間も一歩ずつ、着実に、前進していく。