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ホークスの球場メシは宅配に値する!
Uber Eatsで実現した最強の食革命。

posted2020/05/03 11:00

 
ホークスの球場メシは宅配に値する!Uber Eatsで実現した最強の食革命。<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

お客さんの声がもとになって開発された「上林選手のバヤシライス」など、Uber Eatsで頼めるメニュー。

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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 球場メシを「おうちごはん」に!

 ホークスがなかなか面白いアイデアを形にしてくれた。4月23日よりフードデリバリーサービスUber Eatsにて、福岡PayPayドームの場内で販売提供するグルメのデリバリーを開始したのだ。

 スタート時点での対象メニューはドーム内コンコースに店舗を構える「ホークスカフェ」で販売されているものに限られているが、「高橋礼麺」や「松田選手のアンガスサーロインステーキ丼」などの選手プロデュースメニューがラインナップされている。

「周東選手のSHUTOカルボナーラ」と「上林選手のバヤシライス」は本来ならば今シーズンの新メニューとしてお披露目されるはずだったが、デリバリーでの先行販売でひと足先に舌鼓を打つことができるようになった。

 野球でメシを食うのが選手たちならば、球場でメシを食うのはファンだ。その日常が失われている今、少しでもプロ野球やホークスを身近に感じてもらおうという願いが込められた施策になっている。

1年の3分の2は食べられない。

 また、これはプロ野球ビジネスの観点から考察しても非常に興味深い。

 Uber Eatsとプロ野球がタッグを組んだ日本初の事例になった。昨今の社会情勢にいかにもマッチした取り組みに映るが、じつはホークス球団としては5、6年前から温めていたプランだった。仕掛け人のリーシング室の大山隆太室長は次のように語る。

「球場内飲食は原則試合日にしかお楽しみいただけないのが通常でした。つまり公式戦のホーム試合ならば最大で72試合。それ以外にオープン戦やクライマックスシリーズ、日本シリーズを含めても年間の3分の1にも満たない日数です。これをどうにかできないかと考えたところが始まりでした」

【次ページ】 ホークスカフェの厚い信頼関係。

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松田宣浩

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