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ブンデス史上初「幽霊試合」と、
長谷部誠&鎌田大地が感じた戸惑い。

posted2020/03/23 18:00

 
ブンデス史上初「幽霊試合」と、長谷部誠&鎌田大地が感じた戸惑い。<Number Web> photograph by Getty Images

ELでは鎌田大地、長谷部誠らの奮闘によって結果を残していたフランクフルト。再開後に再浮上なるか。

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島崎英純

島崎英純Hidezumi Shimazaki

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 ドイツサッカーリーグ機構(以下、DFL)は3月13日、新型コロナウイルスの国内での感染状況を鑑み、予定されていたブンデスリーガ1部、2部のゲーム延期を発表しました。

 現状は3月13日から4月2日までに開催を予定していたゲームを延期する形ですが、今後の国内状況によってはさらなる延期、もしくは日程変更やリーグ・レギュレーションの変更なども示唆されています。

 ドイツのアンゲラ・メルケル首相は3月18日の夜、国民やドイツ在住の方々へ向けたビデオ演説を行ない、「事態は深刻」であり、「第二次世界大戦以来、これほど市民による一致団結した行動が重要になるような課題が、わが国に降りかかってきたことはありませんでした」と述べ、学校の休校、食料品店や薬局などを除く店舗の閉鎖、教会などでの集会禁止などの規制について理解を求めました。

ブンデス史上初となる無観客試合。

 ここ数日、僕の住むフランクフルトは穏やかな快晴が続き、気温も20度近くまで上昇して本格的な春の訪れを感じます。でも、新型コロナウイルスの影響は街中の雰囲気を一変させてしまいました。

 ドイツはイタリア、フランス、スペインなどとは異なり、現状では外出制限の措置は取られていませんが、普段は買い物客で賑わう近くの商店街は今、人々の姿がまばらです。

 サッカー関連のメディアに従事している僕にとっては、オンシーズンの週末にサッカーのゲームがない生活に空虚な思いを抱いています。このスポーツへの造詣が深いドイツのファン、サポーターも同様の思いでしょう。

 ドイツではリーグが中断される前に、ひとつの大きな出来事がありました。3月11日、ブンデスリーガのゲームで史上初めてとなる無観客試合、ボルシアMGvs.ケルンが実施されたのです。

【次ページ】 異様な雰囲気の「幽霊試合」。

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