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今度こそブームでは終わらせない。
リーチ、流、姫野がTL開幕に語る事。

posted2020/01/02 08:00

 
今度こそブームでは終わらせない。リーチ、流、姫野がTL開幕に語る事。<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

ジャパンがW杯でなしとげたことを、2023年につないでいく。それはトップリーグの仕事だ。

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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Naoya Sanuki

 勝負のシーズンが、いよいよ幕を開ける。

 ジャパンラグビートップリーグ2020が、'20年1月12日に開幕する。今シーズンは16チームの総当たりで争われ、5月9日の最終節まで全国20都市の30会場で全120試合が行われる。

 優勝争いは昨シーズン王者の神戸製鋼、同2位のサントリー、それに保有戦力の厚みを増したパナソニックを中心に展開されていきそうだ。神戸製鋼はブロディ・レタリック(ニュージーランド)、サントリーはサム・ケレビ(オーストラリア)、パナソニックはサム・ホワイトロック(ニュージーランド)とデービッド・ポーコック(オーストラリア)といったように、昨年のW杯を沸かせた世界的名手が各チームのレベルを押し上げている。

 ニュージーランド代表キャプテンのキアラン・リードを加えた昨シーズン4位のトヨタ自動車、マルコム・マークス(南アフリカ)とクリスチャン・リアリーファノ(オーストラリア)を迎えた同5位のNTTコムも、クラブ初の優勝をターゲットとしている。

観客の3割アップを目標に。

 W杯における日本代表の躍進と世界的スターの大量来日によって、チケットの売り上げは好調だ。

 トップリーグの太田治チェアマンによれば「12月25日時点で33万枚弱の発券」があり、「60万人の集客」を目標に掲げるという。昨シーズンは45万8千人強だったから、およそ15万人の動員増を目ざすことになる。

 ラグビー関係者と選手たちが身を引き締めるのは、'15年から'19年までの歩みが記憶に刻まれているからだ。

 '15年W杯直後の'15-'16シーズン、トップリーグの観客動員は前年から約9万5000人アップの49万人台を記録した。ところが、'16-'17シーズンと'17-'18シーズンは46万人台に減少し、'18-'19シーズンは46万人を割り込んだ。

 '15年W杯以前より平均値は高くなったものの、「W杯の熱狂を持続させられなかった」との思いが、来るべき新シーズンへの危機感につながっている。

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