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香川のスペイン2部移籍、驚きと納得。
レアルやバルサのことは一旦忘れて。

posted2019/08/31 11:50

 
香川のスペイン2部移籍、驚きと納得。レアルやバルサのことは一旦忘れて。<Number Web> photograph by Getty Images

香川真司はヨーロッパでもビッグネームである。そんな彼がサラゴサに本気で馴染もうとする姿は伝わるはずだ。

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了戒美子

了戒美子Yoshiko Ryokai

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 欧州の新シーズンが始まり、香川真司のスペイン2部レアル・サラゴサでのチャレンジもすでに2試合を終えたところだ。

 香川は2試合とも先発し、1試合目は80分、2試合目は71分出場。2試合目のアウェイ、ポンフェラディーナ戦では得点を挙げている。ここまでのところ、悪くない滑り出し。

 3試合目のホーム、エルチェ戦で大勢のサポーターの前で得点を挙げて勝利に導き、存在を確固たるものにしたいところである。

 香川のスペイン2部への移籍を知った時、驚きと、なるほどなという2つの感情が湧いた。

 驚いたのは、もちろん2部への移籍だったからだ。例えばあるドイツ人のジャーナリストは、あの“カガワシンジ”がスペイン2部へ行くなんて、と驚きと少しの落胆を隠さなかった。

 トルコのベシクタシュを半シーズン挟んでいるとはいえ、ドルトムントという強豪で出場機会がなかったのであれば、一度ドイツ1部の下位チームなどで調子を取り戻してはという意見だ。それもわからないでもない。

移籍期間ギリギリまで粘ると思っていた。

 私としてはなんとなく2部もあり得るだろうとは思っていたが、8月上旬の決断というところに驚いた。ギリギリまで時間がかかるだろうという話を聞いていたし、スペイン1部クラブからの興味もいくつか報じられていたから、移籍市場が閉まるぎりぎりまで粘るのではないかと想像していたのだ。

 だから、8月上旬に2部に早々に決めたことに驚いた。しかしこのタイミングであれば、直前ではあるが開幕に間に合う。開幕に間に合うというのは、言葉の通じない場所で新加入選手がシーズンをスムーズに始めるために重要なことである。

 インターネット上の反応も香川の新しいチャレンジに好意的な意見が多いように見受けられたが、私も同意見だ。

【次ページ】 サラゴサでの香川は、いつも楽しそうだ。

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