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大怪我を乗り越えJRA700勝。
三浦皇成のセカンドステージ。

posted2019/03/15 17:00

 
大怪我を乗り越えJRA700勝。三浦皇成のセカンドステージ。<Number Web> photograph by Satoshi Hiramatsu

中山牝馬Sを制したフロンテアクイーンとJRA通算700勝の三浦皇成騎手。

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平松さとし

平松さとしSatoshi Hiramatsu

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Satoshi Hiramatsu

 3月9日、中山競馬場で行われた中山牝馬S(GIII・芝1800m)を制したのは美浦・国枝栄厩舎のフロンテアクイーン(牝6歳)。騎乗したのは三浦皇成騎手。騎手デビュー12年目にして、これが嬉しいJRA通算700勝目のメモリアル勝利となった。

 三浦は1989年12月19日生まれの現在29歳。5歳の頃、大井競馬場でポニーに跨ったのを機に、ジョッキーを目指すようになった。

「子供の頃は剣道や水泳、器械体操などをしましたが、どれもジョッキーになるための手段だと考えていました」

 2005年に競馬学校に入学し、'08年には卒業。同年3月に美浦所属としてデビュー。そこから脚光を浴びるのに時間は要さなかった。

武豊の記録を上回る大記録。

 騎乗3戦目で挙げた初勝利はいきなり特別競走だった。

 新人騎手としてはJRA史上初となる1日全12レース騎乗を4月の間に記録。8月にはフィフスペトルで函館2歳S(GIII)を優勝。重賞初勝利を飾った。10月25日、アドバンスヘイローで勝った未勝利戦は、デビュー通算70勝目。武豊騎手が'87年に挙げ、長らく破られていなかったJRA新人最多勝記録の69勝を上回ると、この年の勝利数を91まで伸ばした。

 もちろんこれは未だに破られていない大記録である。

 翌'09年2月には早くも通算100勝目を達成すると、同年の夏にはイギリスへ遠征。ニューマーケットのマーク・プレスコット厩舎で調教を手伝いつつ、騎乗の機会を求めた。

 恵まれた日本の環境とは180度違う、若手ホースマンの寮に住み込みながら競馬漬けの日々を送ると、その真摯な態度を見てくれていたプレスコット調教師が騎乗馬を用意してくれた。

【次ページ】 英国でも早々に結果を残した三浦。

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