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ロッテ有吉優樹の探究心が濃すぎる。
トレイルラン、地球の自転を勉強。 

text by

永田遼太郎

永田遼太郎Ryotaro Nagata

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photograph byKyodo News

posted2019/02/17 09:00

ロッテ有吉優樹の探究心が濃すぎる。トレイルラン、地球の自転を勉強。<Number Web> photograph by Kyodo News

2年目の昨季、有吉は29試合登板で6勝5敗、防御率3.74。2019年は先発として飛躍できるか。

地球の現象を理解してみる。

 練習の合間には座学も充分取り入れた。今年は田代トレーナーとの縁で「一心塾」という学習塾の杉本学氏を招いた。そこで学んだのは“地球の歳差運動”なのだという。

「地球の自転や公転と、体の仕組みとの関係性といったな話でした。地球の現象を理解し、重力に対して体がどう動いているかを教えてもらっています。体に負荷がかからないようにするには、どういう体の使い方をすればいいのか、そうしたことを色々と学んで、今はそれを試しながらやっている感じです」

 このオフ、意識して取り組んだ投球時の足の着き方もその1つ。平地で投げる場合と傾斜で投げる場合の違いを考え、あえてトレーニングメニューを分ける試みもした。

「正直、それが野球に繋がるかは分からないですし、結果として、どう出るかも分からないです。ただ体は確実に良くなっているのは間違いないです」

 やることはすべてやって来た。あとは春季キャンプ、そしてシーズンの結果で示すだけ。その手応えはまんざらでもない様子だった。

新球カーブの感触もいい。

 冒頭で記したカーブにも手応えを感じている。

「昨年の秋、僕は鴨川に行かないで、浦和でキャンプやっていたんですけど、そこで色々とキャッチボールなどで試しながらやってきました。その中で結構いい感じのものが見つかったので、それを継続しています。今はキャッチャーを座らせて、いい感じで投げられています」

 2月1日に行われた紅白戦では、さっそく打者を相手にカーブを試投した。その反応を見て、十分、試合でも使えるボールだと自信を深めた。

「(感触は)良かったですよ。カーブを投げた後の真っ直ぐも結構速く感じたって打者(香月一也)も言ってましたし、実際に高めのボール球を空振りしていましたからね。今年は試合でも使っていければと思っています」

 有吉と言えば、ストレート、スライダー、ツーシームが主な持ち球で、カーブも投げることには投げていたが、試合で有効に使えていたかと言われたら昨年までは本人も半信半疑の状態だった。

【次ページ】 前はただのスローボールだったが。

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