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パラで世界一になって五輪も狙う!
芦田創が目指すスーパーアスリート。 

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南しずか

南しずかShizuka Minami

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photograph byShizuka Minami

posted2018/03/12 08:00

パラで世界一になって五輪も狙う!芦田創が目指すスーパーアスリート。<Number Web> photograph by Shizuka Minami

目指すは世界記録! そして、その先にある五輪だという芦田創。

パラ世界記録を抜けば五輪が見える!

 わずか1年半という準備期間ながら、'16年のリオパラリンピックの男子4x100mリレー(T42-47)のメンバーとして銅メダルを獲った。

 だが、礒監督の指導の下、気持ちを入れて練習してきた走り幅跳びでは、大舞台のプレッシャーにのまれて、実力を発揮できないまま予選落ちを喫する。

 7m15cmの日本新記録を打ち立てたのは、リオの悔しさを糧に臨んだ翌年だった。

 もちろん芦田は止まる気がない。次なる目標はアジア記録7m30cmを突破することである。その先には世界記録7m58cmがある。

 さらに記録を伸ばすためには、強い体幹を手に入れることが不可欠だと考える。

「肢体のバランスが悪いことは治せないので、他で補うしかない。ちゃんと動かしたいコアの部分が理想通りに動いていれば、腕が短くたって、腕の筋量が少なくたって、うまく整うんじゃないかなと」

 パラのアスリートは体の状態が1人ひとり違うため、マニュアルの練習法がなく、手探りで正解を作っていくしかない。芦田は礒監督や競走部のマネージャーらのサポートを得て、今冬のオフに体幹を鍛えぬいた。

 もし、パラの世界記録を破れば、五輪選考会に出場できる標準記録7m75cmが見えてくる。

「今の記録だとオリンピックは夢物語でしかないけど、気持ちは健常者と戦うモチベーションでいきたい」

 もっと速く、もっと跳ぶため、芦田は絶対に言い訳をしない。

 今季の初戦は、3月13日から始まるドバイGP大会である。

 進化し続ける芦田を見逃してはいけない。

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