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「タイミングがズレる」U-20の不安。
必要なのは、サッカーを楽しむ自信。 

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佐藤俊

佐藤俊Shun Sato

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posted2017/05/17 11:00

「タイミングがズレる」U-20の不安。必要なのは、サッカーを楽しむ自信。<Number Web> photograph by AFLO

課題点の修正に取り組みつつも、大舞台を楽しむ心持ちで大会に臨むこと。若き日本代表が躍動するために必要なエッセンスだ。

「縦パスも入らず、型にハマり過ぎていた」

 前日練習で堂安が「試したい」と言っていた4人のユニットが連係した攻撃についてもまだ発展途上だ。この試合のキックオフ時のユニットは2トップに小川と岩崎悠人、左右の2列目がそれぞれ三好康児と堂安だったが、前半は4人が絡むシーンがほとんど見られなかったのだ。

 後半に入ると球離れを早くして、攻撃の選手がボールを持った時に各自動きだしを早くする場面が見えた。例えば、堂安が右サイドからドリブルし、FWが空けたスペースを使いながら最後はフリーの三好にラストパスを出し、決定機が生まれた。「練習通りでイメージ通りのプレー」と堂安は言ったが、こうしたプレーが堂安を含めて攻撃陣の中で何回も生まれてくることが必要だ。

「前半は縦パスも入らず、型にハマり過ぎていた部分があった。何をしてもうまくいかないのが前半やったんで、後半は自分がボールを持ったら仕掛けることを意識しましたし、ミスを恐れずにやれた。ただ、4人の連係でいうと、まだタイミングが合っていない。やれている雰囲気はあるけど、DFの前でやっているだけ。裏に抜けたり、決定的なシーン、シュートもまだまだ足りない」

 堂安の表情は、非常に険しかった。

小川も「タイミングに多少のズレがある」。

 小川も「タイミングに多少のズレがある。その少しのズレが大きいんですけど」と、連係面に残る不安を吐露した。

 それが流れの中からゴールを奪えない、ひとつの要因になっている。

 さらに言えば、この4人のユニットだけではなく、久保や田川亨介、遠藤渓太、高木彰人らがいるのだ。久保は変化をつけられる選手だが、彼らが阿吽の呼吸で連係して動けるようになるのは難しい。それだけに攻撃ユニットのファーストセット、あるいは堂安と小川など個人間での連係に進歩が見られれば良かったのだが、ホンジュラス戦ではほとんど見られなかった。そこを本番までに、どうすり合わせていくのか。

「合宿もアッという間に終わり、あとは今日の試合の修正をして本番でやるだけです。今まで積み重ねてきたものをW杯で表現できないと、ここまでやってきた意味がない。恐れずにチャレンジャー精神をもって臨みたい。そうして、いい結果を日本に持ち帰りたいです」

【次ページ】 '99年の小野伸二らはサッカーを楽しむ精神があった。

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