選手としての価値を高めるための2017年に。

「ワクワクしています」

　少年のような面持ちで話す。

　ゆったりと充実した時間を過ごせたウインターブレイク。ドイツ語もすっかり堪能になった武藤はしかし、日本の伝統をも力に変えようとした。

「昨日は、しっかり厄除けも行ってきました。護摩焚きもしていただいて。去年が『本厄』で、今年が『後厄』なんですよね。去年も厄除けはしていたんですけど、少し遅かったのかもしれない。（2月に）怪我をしてから行ったので。今年はもう、事前に。年の初めにいって。準備もバッチリです！」

　そして、武藤は今年の目標と抱負を口にした。

「今年は自分にとっても、日本代表にとっても勝負の年になると思うので。ここで活躍しなければ、自分の未来はないという思いでやっています。とにかく、本当に楽しみなんですよ。自分をどれだけ高められるか、選手としての価値をどれだけ高められるのかは、自分の力に、自分の努力にかかっていると思うので。非常に、ワクワクしています」

指揮官からは直々に「大きなチャンスになるぞ！」。

　そのためには、所属するマインツで活躍するしかない。何が大切かと問われた武藤は、断言した。

「結果ですね。とにかく、結果。海外ではそれしか見てくれないので。結果を出していれば、日本代表にも呼んでもらえると思うので。自分にとってはゴール、アシストですね」

　実は、マインツのエースFWであるコルドバは昨年の最終戦で退場したために、今年の最初の2試合は出場停止となる。さらに10番を背負うマリは、1月にヴォルフスブルクへと移籍することが決まった。

　マインツは1月22日のケルン戦に再開の時を迎えるが、現在スペインでキャンプを行なっている。その中で良いスタートを切るために、武藤に期待するところが大きい。シュミット監督は、ウインターブレイクに入る前の武藤にこんなメッセージを送っている。

「オマエには、大きなチャンスになるぞ！」

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