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ネットの野球中継で大盛り上がり!
DeNAが仕掛けたバーチャルスタジアム。 

text by

日比野恭三

日比野恭三Kyozo Hibino

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photograph byYDB

posted2016/09/07 15:20

ネットの野球中継で大盛り上がり!DeNAが仕掛けたバーチャルスタジアム。<Number Web> photograph by YDB

手軽に球場の臨場感を味わえる「横浜DeNAベイスターズ バーチャルスタジアム powered by DAZN at MARK IS みなとみらい」。

ネット中継の世界ではベイスターズが“巨人”に。

 プロ野球ビジネスは、かつてのようなジャイアンツ戦を中心とした地上波放送モデルでは、もはや成り立たなくなっているのは明白だ。今後、インターネットを通じたライブ中継やオンデマンド配信の比重が大きくなっていくのは時代の趨勢といえるが、「来シーズンから」などと悠長に構えず、すぐさま行動に移すところはIT系新興球団の先見性、身軽さを感じさせる。

 報道によれば、池田純球団社長はDAZNのサービス開始に際して、「これからはネット中継の世界ではベイスターズが“巨人”のような存在になりたい」と語ったという。

 横浜スタジアムという“聖地”を中心にファンの輪を広げる地域密着は、プロ野球の球団経営において最も重要なファクターであることは間違いない。その一方で、物理的な制約を一気に取り払い、地元のみならず日本全国、あるいは国境を越えてファンを獲得できる可能性を秘めているのが放映という手段のメリットだ。

 幼い頃からインターネットに慣れ親しむ世代がさらに増えていくこれからの時代、そしてテレビがインターネットにつながっているのが当たり前になりつつあることを考えても、いち早くインターネット中継の充実化に舵を切ったベイスターズは、未来の“巨人”に最も近い球団といえるのかもしれない。

 イベント初日の6日、6-1の快勝で3連戦の初戦を制したベイスターズはまた一歩、球団初のCSに近づいた。8日まで開催される本イベントに立ち寄り、DAZNのサービスに実際に触れながらベイスターズに声援を送る――そんな新時代の観戦体験をまずは味わってみてはどうだろうか。

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横浜DeNAベイスターズ
池田純
DAZN

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