最も重要な補強は、モウリーニョの再招聘だったのだ！

　そして今季は、アーセナルも開幕から飛び出す可能性を秘めている。看板の攻撃はプレシーズン4戦4勝と好調だ。昨季のプレミア王者対FAカップ王者が対戦する8月2日のコミュニティー・シールドでも、7月中の親善試合での仕上がりを見る限りはチェルシーよりもアーセナルが有利と言える。

　開幕からの5試合でも、アストンビラからセンターFWのクリスティアン・ベンテケを奪ったが総体的に小粒で、4位狙いが限界と思われるリバプールが唯一の強敵。5連勝スタートも現実的だ。

　ただし、ベンゲルのアーセナルに対し、モウリーニョは前回監督時代から通算で負け知らずときている。今季も、仮に前哨戦では敗れることがあったとしても、肝心の開幕後は狙い通りにポイントを手にしてアーセナルの全勝を止めるのではないだろうか？

　9月1日の移籍市場閉幕までには、マンUとマンCと同様にアーセナルにもまだ新FW獲得の噂がある。だが補強の可能性はチェルシーにも残されている。モウリーニョは、帳簿に優しい補強を実現すべく、FWのロイク・レミやウィンガーのフアン・クアドラドという昨季加入バックアッパーの売却を厭わないだろう。チェルシーにとって最も重要な補強は3年前に終っているのだ。モウリーニョの再招聘が決まった時に。