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<F1復帰の真意を語る> 伊東孝紳ホンダ社長 「最初の苦労は想定内。3年目には…」 

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photograph byTadashi Shirasawa

posted2015/02/27 11:50

<F1復帰の真意を語る> 伊東孝紳ホンダ社長 「最初の苦労は想定内。3年目には…」<Number Web> photograph by Tadashi Shirasawa
'08年の撤退から7年ぶりにホンダがF1に復帰した。
新型PU導入から1年がたち、他チームは1歩先にいる。
ヘレスでのテスト結果を見ると、互角とは言いがたい。
この差をどのようにして埋めるのか、伊東社長が語った。

 あのマクラーレン・ホンダが、いよいよF1に戻ってくる。2人のチャンピオン・ドライバー、フェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンが駆るマシンに走る赤のラインは、アイルトン・セナとアラン・プロストが彩った栄光の時代を連想させる。

 '08年秋のリーマン・ショックによる世界的な経済状況の悪化で撤退を余儀なくされたホンダが、'15年シーズンからの復帰を宣言したのは'13年5月のこと。回生エネルギーを利用する新型パワーユニット(PU)の導入は'14年だから、他チームに1年遅れての参戦になる。

 2月にスペインのヘレスで行なわれた合同テストでは注目を集めたが、4日間で合計79周。初日だけで157周した、去年の覇者メルセデスの足元にも及ばなかった。

 3月の開幕を前にして、ホンダの伊東孝紳社長に、F1復帰を決心した真意、そして今季のレースについて語ってもらった。

ホンダはチャレンジする会社でなくてはいけない。

――F1復帰を決めた理由を教えて下さい。

「まず、ホンダはチャレンジする会社でなくてはいけないんです。新商品や技術開発など、いろんなことにチャレンジして、初めてホンダらしさが出てくる。ですから、レースの最高峰であるF1に挑戦することは非常に大切なこと。もちろん経済上の理由で活動から撤退せざるを得ないこともありましたが、機会があればF1にまたチャレンジしたいと思っていました」

――回生エネルギーシステムを組み込んだPUを採用したF1に復帰するわけですが。

「レギュレーションの変更で'14年からハイブリッド化が加速することが、私にとって一番大きなきっかけでした。ホンダもハイブリッド化を商品・技術の核に据えています。そして、その先には燃料電池車があります。つまり、クルマの駆動系にモーターが占める割合はどんどん大きくなる。その方向性を、単に燃費が良くなるとだけ考えるのは違うと思います。やはり、ハイブリッド車はクルマとして楽しいんだと感じてほしい。そこに、モータースポーツの最高峰に挑戦する意味があると考えています」

【次ページ】 「リーマン・ショック後の苦境は大変でした」

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