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<元セレソンの冷静なる視点> アギーレジャパンの急所はここだ。 ~ドゥンガ×ジョルジーニョ×ロベルト・カルロスが語る~ 

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photograph byGetty Images

posted2014/11/06 11:30

カナリア軍団に一蹴されたアギーレジャパン。
しかしその大敗から学び取るべき教訓がある。
元セレソンの3人が語る、日本代表の未来とは。

 4失点の大敗に、早くも失望の声さえ聞こえたブラジル戦。では、母国の快勝を見届けた元セレソンたちは、日本代表の“現在”をどのように捉えたのだろうか。かつてJリーグでもプレーし、今回はブラジル代表監督として対戦したドゥンガ、同じく日本で選手、監督として日々を過ごしたジョルジーニョ、そして親日派として知られるロベルト・カルロスの3人に話を聞いた。

“20年前の日本とは違う”と警戒していたドゥンガ。

 日本対ブラジルの試合を前に、ドゥンガは次のように20年前との違いを強調して、アギーレジャパンを警戒していた。

「僕が1995年にジュビロ磐田に入団した当初、日本人の選手が勝利への意欲や執念を持っていなかったことがカルチャーショックだった。好プレーをすれば満足してしまい、スタンドからの拍手でも待っているかのように、そこで止まってしまっていたんだ。僕はいつも、勝利へのメンタリティを周囲に要求することに力を注いだものだ。

 今は違う。日本人も勝つために戦っている。

 また以前のように、Jリーグは隆盛だが、代表チームはまだまだ力不足だと思われていた時代とは、事情が逆になっている。日本人選手がプロとしての経験を増し、ヨーロッパへも続々移籍するようになった今は、Jリーグこそかつてほど世界からの注目を浴びてはいないものの、代表チームが大きく力をつけているわけだから」

アギーレと対照的に“鬼軍曹”らしからぬ冷静さで試合を見つめたドゥンガ。

ロベカルも過去にマッチアップした本田を絶賛した。

 ロベルト・カルロスも日本サッカーの進歩を指摘する。

「今回はベンチスタートだったけど、本田圭佑のプレーを見るのが個人的には好きなんだよ。彼がCSKAモスクワに所属していた時、僕もロシアリーグのアンジにいて、対戦していたからね。ヨーロッパのサッカーを身につけて日本代表でその経験を活かしている選手がいる一方で――僕はJリーグの映像をよく見るんだけど――国内リーグのクオリティも非常に高くなっている。日本サッカーはとてつもなく成長したと思うよ」

 しかし、レベルアップしたはずの日本の選手たちをもってしても、実際のゲームでブラジル相手に歯が立たなかったのは事実だ。

「それは仕方ない」といった顔でロベルト・カルロスは本音をもらした。

【次ページ】 「でも、システム云々ではどうしようもない」。

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