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崖っぷちのドラゴンズに不可欠な「4番平田」の一発。
~打順降格、ケガを乗り越えて~ 

text by

石田雄太

石田雄太Yuta Ishida

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photograph byHideki Sugiyama

posted2014/09/09 10:00

崖っぷちのドラゴンズに不可欠な「4番平田」の一発。~打順降格、ケガを乗り越えて~<Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

 4番の意地を垣間見た。8月下旬のタイガース、ジャイアンツとの直接対決にドラゴンズは、まさかの5連敗を喫した。迎えた8月24日の東京ドーム。4番の平田良介は、ジャイアンツに一矢報いるツーベースを放って、こう言った。

「僕が打てば勝てた試合がありました。4番はチームの顔でなくてはいけない。そういう意味で自分はまだまだですし、ドラゴンズの4番といえば平田だと言ってもらえるようになりたいと思います」

 谷繁元信監督から期待をかけられ、今シーズンの開幕から4番を託された平田だったが、5月下旬、交流戦が始まると同時に4番を外された。今年は全試合で4番を打つことを目標に掲げていた平田にとっては、ショックな出来事だった。

「直接言われたわけではないんですが、監督が『4番は甘い球を一発で仕留めるようにならなければダメだ』と話していたと、後からコーチに聞かされました」

4番に返り咲いて以降、甘いストレートを逃さない意識。

 交流戦で平田は6番、7番を打った。その間の打率は.241ながら、勝負どころで存在感を発揮し、一時はドラゴンズを交流戦首位にまで押し上げた。ところがリーグ戦再開直後の甲子園で、ファウルを追った平田は左足首を捻挫。約1カ月、戦列を離れることになってしまう。

 8月に入ってようやく一軍へ復帰した平田は、8日のジャイアンツ戦で復帰後初となるホームランをレフトスタンドへ叩き込み、16日のスワローズ戦から4番に返り咲いた。平田がこう言っていた。

「甘い球をファウルにしてしまっていたんです。だからその甘い球、とくに甘いストレートを絶対にファウルにしないようにと、強い気持ちを持って打席に立とうと意識していました」

 時代を越えてドラゴンズファンに歌い継がれる名曲、『燃えよドラゴンズ!』。40年前に“♪4番マーチン、ホームラン”と歌われて以来、この曲に4番として登場したのは井上、大島、谷沢、落合、山崎、ゴメス、福留、ウッズ、和田、ブランコの11人。平田は今年のバージョンに“♪4番平田がホームラン”と歌われ、12人目の4番として登場している。大阪桐蔭高時代、清原和博以来となる甲子園での1試合3ホーマーを打った、和製大砲。ドラゴンズの逆襲があるとしたら、雰囲気を一変する力を持った“4番平田のホームラン”が欠かせないはずだ。

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