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グリエルがFA枠なら、メンドーサは?
キューバとの今後の“関係”を考える。 

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鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2014/09/05 10:40

グリエルがFA枠なら、メンドーサは?キューバとの今後の“関係”を考える。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

9月3日時点でグリエルは、出場34試合ながら打率.360、OPSはなんと1.051という驚異的な数字をたたき出している。どこまで現在のペースで打ち続けるのだろうか。

 DeNAのユリエスキ・グリエル内野手は、どうも本物の中の本物のようだ。

 そのグリエルが活躍すれば活躍するほど、口さがない球界関係者からは、こんな声が聞こえてくる。

「今年の巨人の補強の一番の失敗は、FA(フリーエージェント)で片岡を獲得したことだったのではないか……」

 と、いうのもキューバの門戸開放に当たって、選手派遣の相手としてイの一番に指名を受けたのはやはり巨人だったのである。

「獲得希望リストを出して欲しい」

 キューバ側の要請に従い、巨人がリストを提出。トップにあった名前は、グリエルだった。ところが交渉の過程で問題となったのが、巨人のグリエル起用法だったという。

 懸案だった二塁手の補強で昨オフに西武から片岡を獲得した巨人は、内野のポジションはすべて埋まっていた。そのため「外野にコンバートして使いたい」と希望を伝えたが、キューバ側からは「国内リーグに戻ったときに支障をきたす危険性があるので、内野手で固定して起用することが派遣の条件」という答えが返ってきた。

 そこで巨人はグリエル獲得を断念。キューバの至宝と言われ、選手の格としては一番のフレデリク・セペダ外野手へと方向転換したわけである。

 その結果、大洋時代から太いパイプがあったDeNAが、グリエルを獲得することになるのだが、そのバッティングを目の当たりにして、改めて巨人は「逃した魚」の大きさに唇を噛むことになった。

「もし、片岡を獲っていなければ……」

逃したグリエルは、あまりに大きすぎた。

 補強とは生き物である。

 巨人にとって二塁手補強は、ここ数年の懸案事項だったのだから、片岡の獲得は決して間違いではなかった。ただ、セ・リーグの野球に十分に順応できないのか、片岡はまだ本来の力を出し切れていない。そして、おそらくメジャーに行ってもかなりハイレベルな結果を残せるのではないかと想像してしまうほどに、グリエルの本物度が凄すぎた。逃した魚がそれほど大きかったから、こんな話になってしまうのだろう。

【次ページ】 国内リーグを終えて来日する選手のコンディションは?

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