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<達人が教える山旅> KIKIと行く石鎚山 「信仰を集める山で歴史を感じたい」 

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photograph byKIKI

posted2014/08/05 11:00

<達人が教える山旅> KIKIと行く石鎚山 「信仰を集める山で歴史を感じたい」<Number Web> photograph by KIKI
モデル、女優として活動しながら登山などのアウトドアを楽しむKIKIさん。
彼女と一緒に四国の最高峰を登り、そこから見えた風景とは――。

好評発売中の「Number Do 達人が教える 山旅に行こう。」より、
KIKIさんと石鎚山を歩いた特集を一部公開します。

「いつからなのかは覚えてないんですけど、信仰の山に興味があるんです。学生時代から建築を勉強していて、教会の建築を見て回っていることと興味の根っこは一緒かもしれません。自分が好きな教会は、多くの人が集まった気配が残っていたり、その土地らしさがパッと伝わってくるもの。同じようなことを山の文化や歴史を通して感じ取れるのが、信仰の山への登山なんです」

KIKI
モデル、女優。武蔵野美術大で建築を専攻。雑誌、テレビ、広告など多方面で活躍する傍ら、登山、ヨット、スキーなどアウトドア全般を楽しむ。著書に『山・音・色』、『山スタイル手帖』、『山が大好きになる練習帖』など。最新作は自らの手で写真も撮った『美しい山を旅して』。

 そんなKIKIさんと出かけたのが、愛媛県にある石鎚山だ。

 石鎚山は約1300年前に、修験道の開祖・役行者が開いたと伝えられる。その後も弘法大師・空海が修行に訪れたほか、天皇や武将などからも篤い信仰を集めてきた歴史を持ち、日本七霊山のひとつとされる。

 今でも7月1日の「お山開き」では往時のしきたり通りに女人禁制で祭礼が行なわれ、白装束姿の修験者たちがご神像を山頂の神社まで担いで登っている。

「地元の人から『石鎚山はおもしろいよ』と聞いていた」

「昨年から仕事で何回か道後温泉を訪れる機会があったんです。地元の人から『石鎚山はおもしろいよ』と聞いていたし、松山市内からも山頂が見えたので行ってみたくて」

 今回は1泊2日で予定を組んだ。石鎚登山ロープウェイの山麓下谷駅前に車を置き、東之川から台ケ森を経由して瓶ケ森山頂へ。シラサ峠の山荘で1泊し、翌日は土小屋を経て石鎚山頂を目指すという時計回りのルートだ。

「ロープウェイのなかった時代は、ここから信者の人たちが歩いて登ったんだろうな」

 山麓駅手前でKIKIさんがかつて登山道入口だった場所にある石の門を見つけた。

 車を停め、斜面が大きく崩落して通行止めになった車道を進んだ。東之川の集落付近で橋を渡り、登山道に入るのだが、台ケ森まではひたすら急な坂が延々と続く。休憩を挟みつつも、歩くこと3時間以上。山での経験豊富なKIKIさんも「アキレス腱がこんなに伸びっぱなしなのは久しぶり」とこぼした。

 だが台ケ森を越え、瓶ケ森ヒュッテ跡に近づくと、突如、周囲の木々がまばらになり、パッと一面の笹原が眼前に広がった。

【次ページ】 腰より少し高い背丈の笹が360度広がる圧巻の光景。

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