フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
世界選手権、日本勢のライバルは?
羽生結弦に挑む5人の海外男子選手。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byKaoru Watanabe/JMPA
posted2014/03/17 10:40
ソチ五輪ではSPで羽生結弦、パトリック・チャンに続く3位につけたが、FPでデニス・デンに逆転され惜しくもメダルを逃したハビエル・フェルナンデス。今年の欧州王者であり、世界選手権へのモチベーションも高い。
悔しさをバネにする、日本の2人が最大のライバルか?
だが悔しさをばねにしてということなら、おそらく羽生の最大のライバルとなるのは日本の町田樹、そして小塚崇彦だろう。
ソチでは総合5位入賞と健闘した町田だが、SP、フリーとも彼らしくないジャンプミスが出た。特に思い入れの強い「エデンの東」は、「もう一度、世界選手権で滑るチャンスがある」と、ソチで熱い意欲を口にしていた。五輪の大舞台を経たことで、また精神的にも成長した町田が、シーズンの集大成として埼玉でどのような滑りを見せてくれるのか、期待が高まる。
また全日本選手権では3位に入賞したが、ソチ五輪出場を逃した小塚崇彦にとって、世界選手権は待ち焦がれていた雪辱戦の舞台に違いない。過去に世界選手権銀メダルを手にしている彼の実力ならば、調整さえうまくいけば表彰台に手が届くだろう。
地元の観客の盛大な応援を味方につければ、日本男子が表彰台独占ということも、あながち夢ではない。ベテラン勢が抜けたことは寂しいながらも、新たな時代の到来の幕開けとなる世界選手権になるだろう。