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<五輪アスリートの3食拝見!> 上田藍 「トライアスロンは食べられる選手が強い」 

text by

林田順子

林田順子Junko Hayashida

PROFILE

photograph byAFLO

posted2013/01/08 06:00

<五輪アスリートの3食拝見!> 上田藍 「トライアスロンは食べられる選手が強い」<Number Web> photograph by AFLO
毎日体を酷使するあの人は一体何を食べているのか。
栄養素やカロリーを意識した、3食の写真から見えてくるものとは。

好評発売中の雑誌Number Do『体が変われば人生が変わる!?』より、
特別公開します!

 155cmと小柄な体ながら、海外選手に引けをとらないパワフルなレースを展開。「トライアスロン界の藍ちゃん」こと上田藍は、コーチも苦笑いするほど、よく食べる。その摂取カロリーは多い時で、なんと1日6000キロカロリー。だが闇雲に食べているわけではない。

多い時で1日6000キロカロリーの食事も、糖質や脂質を節制する。

「上京して最初の1年は栄養学に関する知識が未熟でした。とにかく食べなきゃ、とご飯でお腹をいっぱいにしてたんです。でもコーチにご飯の糖質でも太るから、同じカロリーであっても、しっかりと栄養価のあるものを食べるようにと指導を受けて意識が変わりました。元々よく食べる選手だったと思いますが、内容が良くなったのは、上京して2年くらい経ってからですね」

 女性の体へと発達する過程にあったジュニア時代の上田は太りやすかったため、糖質や脂質を節制。その習慣は現在でも続いている。

「大好きなチーズケーキや生クリームはレースに勝ったときだけのご褒美です。油ものも控えていて、自宅ではフライや炒め物は作りません。だからサラダ油が減らなくて、もう3年買い替えてないんですよ(笑)」

「見た目の印象で、大体のカロリーが分かるようになる」秘訣。

 外食の日は糖質や脂質の摂取量が増えるため、自炊するときは油の使用を控える。量も、品数も多いが、夕食時の炭水化物は一膳にとどめる。魚や肉に加え、豆腐や大豆などの植物性たんぱく質も摂るなど、聞けばさまざまなこだわりが出てくる。

 だが栄養バランスには気をつけつつも、ストイックになりすぎないのも上田流の食生活。

「カロリー計算ってコツコツ記録するイメージがあるけど、私の場合はざっくり。コンビニの商品やファミレスのメニューに必ずカロリーって書いてありますよね。最初はあれにこまめに目を通していました。“この量のカレーは800キロカロリーくらいか”とか“この定食は1200キロカロリーもあるのか”とか、自分の食べない料理までじっくり眺めていました。そうすると見た目の印象で大体のカロリーが分かるようになるんです」

【次ページ】 ハードな練習が続く中、食べることで体を回復させる。

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