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“最後のW杯”に燃える
男たちのドラマを見よ。
~デコ、カンナバーロ、プジョル~ 

text by

木崎伸也

木崎伸也Shinya Kizaki

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photograph byGetty Images

posted2010/06/17 06:00

“最後のW杯”に燃える男たちのドラマを見よ。~デコ、カンナバーロ、プジョル~<Number Web> photograph by Getty Images

予選では10試合1得点のデコ。前回大会のベスト4を越えられるか

 W杯という大舞台では、初出場の新人だからこそ生み出せる初々しいストーリーもある。しかし、「これで最後」というベテランの命を削るようなドラマも、見逃せないだろう。

 2006年ドイツ大会では、大会前にフランス代表のジダンが引退を発表し、それがチームの団結を呼び起こし、準優勝する原動力になった。2002年日韓大会では、アルゼンチンがまさかのグループリーグ敗退を喫し、バティストゥータが目に涙を浮かべながら代表引退を発表してファンの心を打った。

 今大会も“オヤジたち”のドラマは生まれるのだろうか?

 すでに代表引退を表明しているのが、32歳のポルトガル代表のデコだ。ブラジルから帰化して約7年、チームを引っ張ってきたが、「今大会を最後に若手に道を譲りたい」と発表した。ポルトガルは今大会の予選で苦しみ、前評判は低いが、「デコのために」とチームがひとつになれるかもしれない。

代表引退をほのめかすカンナバーロとプジョル。

 この他にも31歳のメキシコ代表のマルケス、35歳のアルゼンチン代表のベロンが、今大会で代表のユニフォームを脱ぐことを公にしている。

 オランダ代表のファンブロンクホルストの場合、代表だけでなく、現役からの引退を発表している。ユーロ2008後、キャプテンとしてチームをまとめてきたが、すでに35歳。左サイドバックのレギュラーを任されているが、相手にドリブルを仕掛けられると、置き去りにされることも多くなってきた。しかし、自尊心が強い選手が多いオランダの中で、グループの調和を取れる存在は貴重。衰えた体にムチ打ち、チームのために最後の力を振り絞るつもりだ。

 まだ公表していないが代表引退をほのめかしている選手も少なくない。

 イタリア代表のカンナバーロは「今でさえ批判されているのに、8月になったら何と言われるかわからない」と発言。「年寄り」呼ばわりされていることに嫌気が差している。36歳のDFは、今大会後におそらくアズーリのユニフォームを脱ぐことになるだろう。

 スペイン代表のプジョルは、「私もすでに32歳。代表引退については、大会後に代表監督と話し合って決めたい」と語っている。所属するバルセロナとの両立を考えると、今後の復帰に含みを残しながらも、ひとまず代表には区切りをつけるのではないだろうか。

【次ページ】 “オヤジたち”の選手生命をかけたプレーを見よ。

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