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タイガーvsマキロイに潜む、
マスターズの勢力争い。
~米国vs欧州の代理戦争!?~ 

text by

三田村昌鳳

三田村昌鳳Shoho Mitamura

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photograph byTaku Miyamoto

posted2012/04/05 06:01

タイガーvsマキロイに潜む、マスターズの勢力争い。~米国vs欧州の代理戦争!?~<Number Web> photograph by Taku Miyamoto

 タイガー・ウッズが、「アーノルドパーマー・インビテーショナル」で、米ツアー2年半ぶりとなる優勝を遂げた。通算72勝。あと1勝で、ジャック・ニクラスと並ぶ歴代2位となる(1位は82勝のサム・スニード)。これで、完全復活をアピールしてマスターズに臨む。

 マスターズ2週間前の大会で勝利したことで、優勝争いの行方とゲーム全体の流れは、タイガーのスコアポジションが軸になるはずだ。その昔、ニクラスがキャスティングボートを握っていたように。

「ニクラスを5打リードして最終日を迎えても、彼の存在は見逃すことができない。彼なら十分に逆転可能だから」

 そう選手たちに言わしめた時期があった。事実、1986年のマスターズ最終日、首位と4打差の9位にいたニクラスは、後半9ホールを30というスコアでまわり「46歳の奇跡のカムバック」と称される逆転優勝を飾った。

 今年のタイガーは、かつてのニクラスと同じ存在になるだろう。

「米ツアーには負けたくない」という意識を強く持つ欧州勢。

 一方、欧州勢復活の筆頭として今大会に挑むのがローリー・マキロイ(北アイルランド)だ。

 マスターズ過去4年間の優勝者を見ると、昨年は南アフリカのシュワーツェル、一昨年は米国のフィル・ミケルソン、'09年がアルゼンチンのカブレラ、'08年が南アフリカのイメルマンと、欧州勢の優勝がない。かつて、'88年から'99年の12年間で欧州勢が8回優勝したような時代が再び到来するのか。その背景にあった「賞金も安く、試合数も少なかった欧州ツアーを活性化しよう」という気概が、マスターズを通してアピールされたわけだが、いまも欧州勢は「米ツアーには負けたくない」という意識を強く持っている。

 その期待を背負うのが22歳のマキロイであることは間違いない。昨年のマスターズでは、最終日の10番ホールから崩れて優勝を逃した。その後、全米オープンでメジャー初制覇を果たし、今年は米国の象徴でもあるタイガーとの対決が大きな見所となる。

 マキロイは神童と注目された子供の頃のテレビ番組で「目指すはタイガーじゃない。北アイルランドのダレン・クラークだ」と言っている。視点をかえれば、今回のマスターズは米国vs欧州という戦いでもあるのかもしれない。

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