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中部電力の全勝連覇で
ソチへの道は開けたか。
~カーリング代表選考法を再検証~ 

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小川勝

小川勝Masaru Ogawa

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posted2012/02/28 06:00

中部電力の全勝連覇でソチへの道は開けたか。~カーリング代表選考法を再検証~<Number Web> photograph by AFLO

大会後、市川は「今なら海外チームに勝つ自信がある」と語った

 接戦に次ぐ接戦の末、今年の日本カーリング選手権は中部電力の2連覇で幕を閉じた。20歳のスキップ藤澤五月のもと、22歳のサードで主将の市川美余、21歳のセカンド清水絵美、22歳のリード佐藤美幸。この若いチームが、近年では比較的珍しい、予選リーグから決勝トーナメントまで、全勝で優勝を果たした。

 決勝は、五輪出場2回の本橋麻里が率いるLS北見との対戦。中盤でミスが出てリードを許したものの、1点ビハインドの最終エンド、冷静に定石を置いて、本橋の1投が曲がり過ぎてミスになると、藤澤が最後の1投で的確にNo.1ストーンを奪い返し、逆転勝ちした。

 今大会は、中部電力、LS北見、チーム青森に加え、トリノ五輪代表だった小笠原歩、船山弓枝が現役復帰して新チーム「北海道銀行」で参戦。4強の構造となって、予選リーグから大接戦の連続だった。

「自分たちが(日本の)王者であると実証できるのは全勝優勝しかないと思っていた」と主将の市川。こう話すのは、日本代表として出場した昨年11月のパシフィック選手権(PCC)で、日本としては初めて4カ国中最下位に終わってしまい、日本選手権優勝=日本代表という選考方法に、疑問の声が出ていたからだ。

ソチ五輪出場が非常に厳しい状況にあるのはなぜか?

 現在、日本の'14年ソチ五輪出場は非常に厳しい状況にある。五輪の出場枠は10カ国。開催国のロシア以外では、まず'12年と'13年の世界選手権出場国から、順位に応じた獲得ポイントの多い上位7カ国が出場権を獲得する。そして残り2カ国は、世界選手権には出たが7枠に入れなかった残りの国々で、世界最終予選を行なって決めることになっている。

 昨年のPCCで4位に終わったため、日本は2位以内に与えられる今年の世界選手権の出場権が取れなかった。このため、ソチ五輪に出るには今年11月のPCCで、来年の世界選手権出場権を得ることが最低条件になる。これは簡単ではない。なぜなら、中国か韓国のどちらかに勝つ必要があるからだ。中国は'10年バンクーバー五輪と'11年世界選手権で銅メダルの強豪。韓国は昨年11月のPCCで、日本に3戦全勝している。

【次ページ】 選抜チームによる日本代表は現実的か?

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