パウンドを浴びてKOされるノゲイラ。過去の名勝負のダメージが体を蝕んでいるようだ

PRIDEで活躍した「3強」
UFCに揃って出場。
~ミルコ、シウバ、ノゲイラの明暗~

布施鋼治 = 文 ⇒この著者の記事一覧

text by Koji Fuse

photograph by Zuffa LLC

PRIDEで活躍した「3強」UFCに揃って出場。~ミルコ、シウバ、ノゲイラの明暗~

 かつてPRIDEで活躍したミルコ・クロコップ、ヴァンダレイ・シウバ、アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラが、2月21日、初めてオーストラリアで開催された『UFC110』に揃って出場。しかし結果は明暗が分かれた。

 見事な復活劇を演じたのはミルコだ。PRIDE時代は左ハイでKOを連発した彼も、UFC転出後は勝った負けたの繰り返し。昨年9月にTKO負けを喫した直後には引退を示唆すらした。今回も大会直前に対戦相手が変更され、さらに練習でまぶたをカットするなど不運続きだったが、いざ試合が始まると終始プレッシャーをかけ続け、最後はPRIDEでは反則とされているヒジ打ちで地元のアンソニー・ペロッシュを下した。

 PRIDE時代同様、真正面から打ち合うファイトでUFCでも人気を博しながら、戦績は1勝3敗と奮わなかったヴァンダレイも再起を果たした。今回からミドル級(83kg以下)に階級を落としたことが功を奏したのだろうか。かつてのギラギラ感やマッチョボディは見られなかったが、チャンスと見るやラッシュを仕掛けるタイミングの良さは相変わらず。“イギリスNo.1の実力者”マイケル・ビスピンを問題にしなかった。

両団体を制覇した“ミノタウロ”も時間の流れには勝てず。

 ミルコやヴァンダレイとは対照的に時間の流れを感じさせたのは、ノゲイラの敗北だった。PRIDEだけではなくUFCでもヘビー級王者(暫定)になったノゲイラに引導を渡したのは、MMAデビュー以来、未だ負けなしのケイン・ベラスケス。1R開始早々、ベラスケスはヘビー級らしからぬハンドスピードで試合の主導権を握るや、右クロスからのパウンドでノゲイラをKOで下した。

 ダメージが蓄積しているのか、ノゲイラは打たれもろくなっているように見受けられた。かつてのように寝技ではなく、ボクシング主体で試合を構成しようとしている点も気になった。

 具体的な日時こそ明らかにしていないが、UFCは日本進出を計画中。かつて日本で大声援を浴びたPRIDEのビッグ3もそれを心待ちにするコメントを残している。もっとも、日本開催まで彼ら全員がズッファ社と契約しているとは限らない。オクタゴンは、徹底した実力至上主義。日本のようにネームバリューだけで生き残ることはできないのだ。

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