MLB Column from WestBACK NUMBER

ロッキーズ快進撃を支える俊足コンビ 

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菊地慶剛

菊地慶剛Yoshitaka Kikuchi

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photograph byYasushi Kikuchi

posted2007/07/11 00:00

ロッキーズ快進撃を支える俊足コンビ<Number Web> photograph by Yasushi Kikuchi

 毎年下位に低迷しているロッキーズが快進撃を続けている。5月下旬の7連勝を機にチームはすっかり上昇気流に乗り、6月14日に勝率5割に復帰。その後先発投手陣の相次ぐ不振で8連敗を喫するが、今シーズンのロッキーズはそのまま崩れることなく、7月6日には4連勝で再び5割に復帰する粘りを見せている。地区首位を走るパドレスとは5.5ゲーム差。後半戦の戦い方次第では、十分に首位を狙える位置につけている。

 チーム好調の原因について聞かれ、クリント・ハードル監督は今季新たに“スピード”という武器が加わったことを強調し、以下のように説明してくれた。

 「我々は非常にエキサイティングなコンビネーションを擁している。2人が塁にいる時は、常にプレッシャーをかけ続けている。すべての選手が欲しているものだが、誰にも教えることはできないし、ごく一部の選手しか有していないものだ」

 監督がいう「コンビネーション」こそ、打順の1番と2番に定着したウィリー・タベラス選手と松井稼頭央選手の2人を指している。腰痛のため約1ヶ月半戦線離脱していた松井選手が復帰したのが5月15日。その時点での成績は16勝23敗と大きく負け越していた。ところが松井選手が2番に固定され、2人の俊足コンビが復活して以降、上記の快進撃が生まれたのだ。

 日米ともにパワー重視の傾向が強い野球界だが、この2選手のプレーを見ていると、本塁打とは違う野球のエキサイティングな部分を再発見させてくれる。元々1970年代後半の阪急(現オリックス)全盛時代に活躍した福本豊氏と簑田浩二氏、1980年代の広島の強豪時代を支えた高橋慶彦氏と山崎隆造氏という両俊足コンビを見て育った自分(古い話で恐縮です。知らない人は40歳以上のオッさんに聞いてみてください!)にとっては、今後彼ら2人がメジャーで旋風を起こしてくれるのではと期待を寄せて見守っている。タベラス選手はこう語る。

 「いうまでもなく我々2人は最高のスピードを持っている。盗塁という武器があるから、投手は我々を出塁させたら常に意識しなければならなくなる。個人的にも僕の後を打つマツイがスイッチ打者というのも理想的だと思っている。あらゆる状況に対応できるからね。これからも2人で協力しながら、チームが勝つために頑張っていきたい」

 このオフにアストロズからトレード移籍したタベラス選手。今季ここまで盗塁自体はリーグ5位の20個だが、27本のバント安打と40本の内野安打はどちらもメジャー1位。タバレス選手の加入は、初めて2番を打つ松井選手にもプラスの相乗効果をもたらしている。

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