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U―22代表を包む停滞感の原因は? 

text by

浅田真樹

浅田真樹Masaki Asada

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photograph byTomoki Momozono

posted2007/10/04 00:00

U―22代表を包む停滞感の原因は?<Number Web> photograph by Tomoki Momozono

 U―17、U―20、A代表が、今年の最大目標だった大会を終え、これからの関心は、U―22代表に集まりそうだ。現在のところ、北京五輪アジア最終予選は全6試合のうち半分を終え、2勝1分と、上々の結果を残している。

 とはいえ、今年、4世代すべての日本代表を見て思うのは、U―22代表だけが異質なサッカーをしている、ということだ。他の「人とボールが動くサッカー」に遠く及ばない、「人が動かず、ボールは前に進まないサッカー」である。

 先日のカタール戦(国立)も相変わらずだった。中盤は、足元でボールを受けに下がってくるだけで、「その次」を狙って前へ動き出す選手がいない。クサビの縦パスが通ってもサポートがないから、簡単に潰される。DFラインにしてもパス回しに相手の守備をずらすという狙いがなく、無造作に中盤へボールを入れてはカットされる。結局、家長昭博が独力でチャンスを作るしかなかった。

 動くにはスペースが必要だし、スペースを作るには、誰かが動き出さなければならない。つまり、連動してこそ、チーム全体が動き出す。ところが、簡単にボールを失うことが多いために、選手は自分の持ち場を離れることを恐れ、ますます動けなくなる悪循環。柏木陽介の起用が起爆剤になることを期待したが、彼自身の運動量は目立っても、周囲を巻き込むまでには至っていない。

 結果が求められる最終予選では、慎重になるのも無理はない。そう擁護したいところだが、2次予選の香港戦(香港)などを見ても、すでに最終予選進出が決まっていたにもかかわらず、内容は似たようなものだった。チーム立ち上げ以来、さしたる変化がない以上、今後も劇的に改善されるとは考えにくい。

 10月のカタール戦(ドーハ)では、本田拓也を出場停止、梶山陽平を負傷で欠く。監督の反町康治は、幸か不幸か、自らの意思とは関係なく、メンバー変更を迫られることになった。

 U―22代表でも、人とボールは動き始めるのか。次戦が、そのラストチャンスになるかもしれない。ただし、代役起用が変化のきっかけになりうる一方で、アウェー戦を理由に守備的な代役を選択すれば、さらに停滞感を強めてしまう危険性もはらんでいる。

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