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数字が示す、本命はソフトバンク!  

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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photograph byHideki Sugiyama

posted2007/03/14 00:00

数字が示す、本命はソフトバンク! <Number Web> photograph by Hideki Sugiyama

 <野球というゲームのなかで数字はミステリアスな魅力を持つものだ>

数字が示す、本命はソフトバンク!

 スポーツジャーナリスト・山際淳司氏(故人)は、著書「真夜中のスポーツライター」(角川文庫)のなかで、野球の魅力のひとつとして数字を挙げている。それだけ野球においての数字は意味深いということだ。打率、安打、本塁打、勝敗、奪三振……。選手の能力は様々な数字の「高い」「低い」である程度、評価される。

「BBR(ベースボールレイティング)」という言葉をご存知だろうか。新聞などで見られる打撃・投手成績とは違った、選手の評価を表す数値のことである。通常、打者であれば「安打÷打数」の打率、投手であれば「(自責点÷投球回)×9」の防御率といった数字が指標とされるが、BBRはそういった数値にプラスして、チャンスでの得点やピンチでの奪三振などの勝負強さ、「勝利への貢献度」の最高を100とし、点数形式で表す。

 例えば昨年のパ・リーグでは打者は松中信彦、先発投手では斉藤和巳と、いずれも福岡ソフトバンクホークスの選手が1位。そのほか、ズレータ(打撃6 位)、大村直之(打撃9位)、新垣渚(先発4位)、和田毅(先発5位)と、パ・リーグで10以内に各3人の選手が入っているのはソフトバンクのみである。事実、彼らが在籍する'03年以降、Aクラスを維持。プレーオフ導入後の'04年以降、優勝から遠ざかってはいるが、チーム能力は極めて高い。

 今季、ズレータが千葉ロッテへと移籍したが、巨人から小久保裕紀、横浜から多村仁が加入。さらに、打者部門2位の小笠原道大が日本ハムから巨人へ、先発投手部門2位の松坂大輔が西武からメジャーのボストン・レッドソックスへと移籍した。

 BBR値で見ても、今季もソフトバンクがリーグ制覇の最有力候補と言っていいだろう。

 ソフトバンクの強さは選手の個人成績以外からも窺える。2月10〜12日の3連休、キャンプ地の「生目の杜総合運動公園」には計12万人以上ものファンが訪れた。メイングラウンドでは松中、小久保両選手がティー打撃で汗を流し、2年目の松田宣浩をはじめ城所龍磨、江川智晃といった有望株がフリー打撃で快音を響かせる。サブグラウンドでは若きチームリーダー・川崎宗則が積極的にノックを受け、プルペンでの新垣は新球修得に余念がない。つまり、実績のある選手が多ければファンはチームに期待を込めるようになる。その評価は、昨年、ソフトバンクの主催試合に詰めかけた203万7556人という数字でも分かるように、シーズンが始まれば観客動員などにも結びつく。

 ひとりの選手が様々な効果をもたらす。まさに、野球における数字はミステリアスだ。今シーズンの開幕へ向けて、オンラインゲーム「ドリームベースボール」のBBRを参考に、各選手の成績や貢献度を見つめなおし、意中のチームの行方を占ってみてはどうだろう。

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