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難問山積の低迷メッツ。新GMの大改革なるか。 

text by

出村義和

出村義和Yoshikazu Demura

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photograph byYukihito Taguchi

posted2004/11/04 00:00

難問山積の低迷メッツ。新GMの大改革なるか。<Number Web> photograph by Yukihito Taguchi

 ポストシーズンの熱闘の陰で、来年に向けての戦いは始まっている。コミッショナー通達で、新監督などの人事発表はワールドシリーズが終了するまで止められているが、11月に入ればビッグニュースが相次いで飛び込んでくるに違いない。

 中でも注目されるのが、メッツだ。シーズン途中のトレードに失敗、優勝争いから脱落したばかりでなく、危うく3年連続の最下位に沈むところだった。その責任を問う形で閉幕間際にジム・デュケットGMを退任させ、後釜にエクスポズのオマー・ミナヤGMを選び、新たなスタートを切った。まず、やらなければならないことは、クビを切ったアート・ハウ監督の後任探しである。

 「2年前まではこのチームでGM補佐をやっていたので、チーム事情はわかっている。私の作成したリストに沿って、監督候補たちと面談を重ねていく」

 と、30球団唯一のマイノリティー(少数民族)GMは語る。前任のハウ監督を決める際に、オーナーのフレッド・ウィルポンがその人柄に惚れ込み、わずか5分で決断を下し、結果的には大失敗に終わっただけに慎重だ。

 新監督選びも難しいが、ミナヤGMには多くの難問が待ち構えている。まず、一塁へのコンバートでつまずいた主砲マイク・ピアッツァの処遇である。捕手としての最多ホームラン記録を更新、気持ちの上で吹っ切れたコンバートだったが、目を覆うばかりの守備ぶりに「まだ捕手をやらせておいた方がマシ」との声も聞かれる。しかも、売り物のパワーも衰え、DHとしてトレードをまとめることも困難な状況なのだ。

 次に、主将ジョン・フランコの処遇。 44歳の超ベテランは、まだ現役にこだわっているが、左のワンポイントが精一杯。オーナーに近いことから、影のオーナー補佐ともいわれ、チームでは突出した存在なのだ。さらに、首脳陣批判を繰り返したクリフ・フロイドの放出問題など、戦力補強の前にクリアしなければならないことがいくつもある。

 「金も出すが、口も出す。ウィルポン・オーナーと息子ジェフがチームを持っている限り、メッツに明日はない」と断言する人物も、地元メディアの中にはいる。マイノリティー期待の星でもある、ミナヤGMがどんな手腕を発揮するのか。オフの見所のひとつだ。

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