SCORE CARDBACK NUMBER

9・7「HERO'S」には、見どころがいっぱい。 

text by

布施鋼治

布施鋼治Koji Fuse

PROFILE

photograph byKoji Fuse

posted2005/09/01 00:00

9・7「HERO'S」には、見どころがいっぱい。<Number Web> photograph by Koji Fuse

 ついにトップスリーが揃い踏み。9月7日の『HERO'S 2005ミドル級世界最強王者決定トーナメント』(準々決勝&準決勝)に、7月の開幕戦を勝ち抜いた勝者5名に加え、山本“KID”徳郁(KILLERBEE)、須藤元気(ビバリーヒルズ柔術クラブ)、宇野薫(和術慧舟會)が出場する。若者層に絶大な支持を受ける神の子・KIDは、まずホイラー・グレイシー(ブラジル)と激突する。ホイラーはしつっこい寝技をやらせたら一流ながら、打撃ではKIDに分がある。しかも開幕戦の試合運びを見る限り、ホイラーの体のキレは今ひとつだった。KIDが打撃勝負に徹すれば、準々決勝突破は固い。

 そうなると、KIDは準決勝で宇野vs.所英男(STAND)の勝者と対戦する。頚椎捻挫で開幕戦を欠場した宇野は、アメリカのUFCでも実績を残す国際派。当然下馬評では宇野有利の声が多いが、対する所も開幕戦で優勝候補のアレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラ(ブラジル)をKOで撃破して乗っている。決戦当日の体調が勝敗を左右するだろう。

 もう一方のブロックでは左ヒザじん帯損傷で開幕戦を欠場した須藤が、元レスリング五輪代表の宮田和幸(フリー)と闘う。ズバ抜けた身体能力を誇る宮田だが、総合格闘技のキャリアは須藤の方が遥かに上。須藤は総合ならではのフェイントを多用するような気がしてならない。この一戦の勝者は高谷裕之(フリー)vs.レミギウス・モリカビュチス(リトアニア)というハードパンチャー同士の勝者と相まみえる。

 準決勝がどんな組み合わせになるのか。想像を膨らますだけでも楽しいが、ベスト4進出者にとって一番怖いのはケガだろう。宇野と須藤は今回が復帰第一戦となる。KIDも昨年2月に『K―1ワールドMAX〜日本代表決定トーナメント〜』に出場した際には緒戦でプロレスラーの村浜武洋からKO勝ちを奪ったにもかかわらず、準決勝を棄権している。パンチ力が強すぎるがゆえに、自らの拳を痛めてしまったのだ。出場メンバーの粒が揃えば揃うほど、潰し合いが多くなるのは、最近のMAXを見ても明らか。出だし好調なHERO'Sに魔物が潜んでいるとすれば、それは個々の選手が抱えるケガ以外の何物でもない。

ページトップ