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2つのミッションに挑む
城島健司の多忙な2009年。 

text by

津川晋一

津川晋一Shinichi Tsugawa

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photograph byYukihito Taguchi

posted2009/01/29 00:00

2つのミッションに挑む城島健司の多忙な2009年。<Number Web> photograph by Yukihito Taguchi

 日本人メジャーリーガーたちが自主トレを開始した。今年はWBCが開催されるため、参加選手は4月の開幕まで慌しいスケジュールを消化することになるが、そんな中でもひときわ多忙を極めるのはマリナーズの城島健司だろう。

 まずは初出場が予定されるWBC。

 「もちろん羨ましかったし出たかった」と言う第1回大会は、日本人初のメジャー捕手に挑戦した時期と重なり不出場だっただけに、今回はアテネ五輪以来の日本代表復帰に胸を躍らせる。原辰徳監督に対して「どういう野球観を持たれているのか非常に気になるし、まず話したいですよね。まっさらな気持ちで挨拶を交わして野球観をぶつけたい」と積極的な姿勢を示すだけでなく、若手中心の投手陣の性格もいち早く掌握したい様子だ。2月15日、宮崎合宿の本格的な始動に先駆けて「捕手としては、それからでは時間が少なすぎる。『城島だけどよろしく』って核になる投手に電話をかけて、彼らの反応を見てみたい。本当は全員と麻雀したいぐらいですよ。一番分かりますからね(笑)」と公私ともに交流を深め、各々の長所を最大限に引き出すリードを大舞台で見せるつもりだ。

 一方で、昨季泥沼の101敗を喫しGMや監督が入れ替わった新生マリナーズにも細心の配慮をみせる。WBCに参加する日本人メジャー選手は自軍のキャンプ参加を免除されているが「(WBCで)チームに戻るのが遅くなれば、1~2週間で開幕してしまう。そういう意味では、早く(ドン・ワカマツ)監督に会って考え方を知っておきたい。アリゾナに入ったときに合わせて行く形になるでしょう」と短期間ながらチームに合流する見込み。1月23日に自主トレを打ち上げ、WBC宮崎合宿の直前に古巣ソフトバンクホークスのキャンプ参加も示唆しているから、どうやらその間隙を縫って2月上旬に超過密日程で日米を往復する気らしい。

 「監督のやり方をグラウンドで表現するのが捕手の仕事」と言い切る城島。原辰徳とドン・ワカマツという2人の新監督の下で、かたや連覇、かたや低迷からの脱却と、ミッションこそ違っても捕手の重責に変わりはない。「仕方ないけど時間が足りない。体が2つあればいいのにね」。そんな台詞を連発するほど大忙しのなか、表情には充実感が満ち溢れている。

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