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山崎浩子が語る、日本新体操の強化策。 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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posted2006/11/09 00:00

 11月17、18日に、三重県伊勢市で新体操の「第6回ワールドカップファイナル」が行なわれる。ワールドカップファイナルは2年に一度開催される国際大会である。出場資格が得られるのは'05・'06年のワールドカップシリーズでの各種目のポイント上位8人。トップレベルの選手たちによる新体操のビッグイベントだ。

 日本は個人戦リボンに村田由香里、5人のチームで行なわれる団体の「フープ+クラブ」に出場するが、とりわけ注目されるのは、団体チームだ。日本は元五輪代表の山崎浩子氏が強化本部長に就任後、団体の重点強化を打ち出した。そして今回出場するのは、北京五輪メダル獲得を目指し長期的計画にのっとって結成されたチームであり、国内開催の大会でのお披露目となるのだ。

 そもそも団体強化に焦点を絞った背景を、山崎氏はこう説明する。

 「過去の国際大会の結果から見ても、個人でメダルを狙うのは困難です。しかし団体は、'99年の大阪世界選手権で4位、'00年のシドニー五輪で5位の結果を残したように、メダルを狙える可能性があります」

 これまでは大会のたびに選抜チームを編成してきたが、北京を2年後に控え、新たな方針がとられた。

 まず、昨年末にオーディションを実施。9名のうち、シニアの大会に出られる年齢に達していない2名を除く7名が千葉県内で共同生活を送り、日々、一緒に練習に取り組むというものだ。これまでは練習場所の確保にも苦労するありさまだったというが、全日制から通信制に変わる千葉大宮高校の協力を得られ、ほぼ毎日体育館を使用できることになり、拠点となった。

 オーディションで重視したのは、選手としての完成度よりも、柔軟性といった身体能力の高さだと言う。

 「世界のトップクラスの国と戦える難度の高い技をこなすには、身体能力は大切です。その観点から選んだ選手は、若い世代が多いこともあって、大学生などの選手と比べると、表現力などで見劣りするのは否めないし、『最強』ではないのになぜ日本代表なのか、という声もありましたが、もともとの資質の高い選手たちを最高の環境で鍛え上げる。メダルを取るにはこれしかない、と決断したのです」

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