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【動画】「機動破壊は終わってないし、変わらない」大阪出身→健大高崎で甲子園出場…小谷魁星コーチが母校Bチームを指導して考えること《インタビュー特集③》
シリーズ2回目に登場するのは、この15年で急速に存在感を増してきた健大高崎高校だ。甲子園に出場したOBであり、2020年から母校に戻って後輩の指導にあたる小谷魁星コーチに話を聞いた。《青栁博文監督、生方啓介部長の動画インタビューは公開中。近日中にキャプテンの加藤大成選手の動画も公開します》
走塁で相手にプレッシャーを与え、点を奪う。健大高崎が旗印と銘打つ攻撃の心臓、「機動破壊」が脈々と受け継がれる。
「走塁技術に関しては全く変わらないです」
きっぱり言い切るのは、コーチの小谷魁星だ。普段はBチームの監督として次代を担う下級生を鍛え上げるが、こと機動破壊に至ってはAチームにも指導を施す。出塁した際のリード幅は、盗塁や打席に立つバッターがゴロを打つ場面など状況に応じて変わる。このような細かい作業を、小谷は日々、チームに落とし込んでいる。
「その年によってチームカラーは変わりますけど、攻撃的な戦略や絶対に押さえておかないといけない鉄則は変わらない。年間を通して確認しながら教えています」

機動破壊が不変の武器として磨かれているのは、小谷が言う鉄則を自身も宿すからだ。
大阪出身の小谷が強豪ひしめく地元の高校ではなく健大高崎を選んだのは、第一に「とにかく甲子園に出たかったから」だという。中学3年生の頃に見た、2012年のセンバツ。健大高崎が機動破壊を駆使してベスト4まで進出した衝撃も、彼を突き動かした。
小学生の頃から緻密な野球を標榜するチームで研鑽を積んだことにより、小谷は健大高崎の野球にすぐに馴染めた。それどころか「野球ってこんなに面白いんだ」と、奥深き競技への探求心が芽生えていく。そして高校3年となった2015年、小谷は春夏で甲子園のグラウンドに立ち、夢を叶えた。
青栁が描く「永久に強い組織」を実現するために
高校生のときから教員志望だった小谷が健大高崎のコーチとなったのは、青栁博文監督からの誘いがきっかけだった。指導者となった小谷は、「高校生活で教わった野球の見方は、今でも生きています」と言う。
その指導スタイルは、とにかく根気強い。監督の青栁が描く「永久に強い組織」を実現するため、Bチームの指導を担う小谷は機動破壊の根幹である走塁のみならず、バットを振る、ボールを捕る、投げるといった基礎のレベルアップに妥協しない。追い込み期間になれば、徹底して量を課すこともある。
小谷には、一つひとつのプレーについて細かい「根拠」を求める合理性もある。その一方で選手に量を求めるのは、勝負の世界において理屈が通じない局面もあることを理解してもらいたいからだ。
「戦いに挑んでいくには、まずは自分との勝負に勝たないと。どれだけしんどくても戦える選手、いい表情でいられる選手でないと、相手と勝負はできないと思うので」

小谷が指導するBチームで飛躍した選手に、キャッチャーの小堀弘晴がいる。1学年上の同じポジションには、チームをセンバツ優勝に導いた主将の箱山遥人がいた。昨夏まではその陰に隠れる存在だったが、「引っ張っていける選手になった」と小谷は評価する。
健大高崎では、彼のようにBチームから頭角を現す選手が多くいる。強いチームであり続けるために組織を下支えする小谷は、自身が背負う責任を意気に感じているという。
「1人のコーチにこれだけの責任を与えてくださるこの環境は、僕にとって本当にありがたいなと。だからこそ、より一層『次の代が勝てるように、本当にちゃんとやらないといけない』という責任を感じています」
小谷が受け継いだものは、機動破壊だけではない。健大高崎野球部であり続けるという意志。その火を絶やすことなく滾らせ、いまを生きる選手たちに闘志を注いでる。
強さを支えるBチームの練習内容とは?
動画では以下のような話題について語っています。
- 知られざる“機動破壊の鉄則”とは?
- 転機となった、青栁監督と生方部長の言葉
- 「機動破壊は終わった」と言われて考えたこと
- 強さを支えるBチームの練習内容
- 担任として見る、選手たちの素顔
- プレーに根拠を求める理由
- 小堀選手が成長した“きっかけ”は?
健大高崎時代に機動破壊を体現して甲子園出場。母校で指導者となった小谷コーチは、選手に緻密な野球を継承しています。約20分間の動画インタビューを是非ご覧ください。
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