WBC優勝の興奮が覚めやらぬ4月3日。侍ジャパンの面々はそれぞれの思いを胸に、開幕を迎えた。
クローザーとして決勝戦に登板した日ハムのダルビッシュ有は、オープン戦に2イニング登板し開幕に備えていた。試合前「先輩を立てますから」と対決が予想される楽天の岩隈久志に妙に気を使っていた。その姿が開幕戦の試合展開を暗示していたのかもしれない。
楽天にはダルビッシュのことを誰よりも知る男がいた。今年から楽天の投手コーチに就任した佐藤義則である。かつてコーチを務めていた日ハムで、ダルビッシュを育て上げた名伯楽だ。
試合前、野村監督から野手ミーティングに出席するように言われ、ダルビッシュの癖や性格を、楽天選手たちに伝えたという。投手コーチでありながら、野手のミーティングに参加できるのは、風通しが良く強いチームの証拠。そこで佐藤はこんなことを言っていた。
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photograph by Naoya Sanuki